2022 Fiscal Year Research-status Report
小学校外国語教育における「読むこと」の基礎的研究:学習環境,動機,教科書の検討
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22K00740
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
清水 遥 東北学院大学, 文学部, 准教授 (20646905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 由子 千葉大学, 教育学部, 准教授 (80548735)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 英語教育 / 小学校 / 読むこと / 教科書 / 情意 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本では小学校外国語活動が必修化され,発達途上にある学習者にどのように英語を教えるのかという実証研究,実践報告が盛んに行われている。しかし,「読むこと」を実際にどのように指導していくのか,そのための学習環境や教材が整備されているのかといった学術的な問いは残されたままである。 本研究の目的は,リーディング力の育成に影響を与えると考えられる要因の中から3つ(環境要因,学習者要因,教科書要因)に焦点を当て,日本の小学校段階における「読むこと」の育成に必要となる学習環境,児童の情意面に配慮した指導法,小中連携を目指したリーディング教材を提案することである。 2022年度は,児童の外国語学習環境に関する先行研究を収集し (e.g., Butler & Le, 2018; Chen et al., 2022; Dong & Chow, 2022),調査方法やアンケート項目の検討を行った。家庭内外の学習教材の量や種類,保護者のリテラシー教育への関わり方やビリーフが児童の外国語能力にどのような影響を及ぼすのかについて整理を行った。 また,学習者の情意面の要因の中から本研究で特に焦点を当てる外国語不安および外国語リーディング不安に関連する資料を収集した (e.g., Hamada & Takaki, 2019; Li, 2021; 物井・羽根井, 2017; Saito et al., 1999)。教科書の調査については,韓国と中国の英語検定教科書を入手した。また,教科書分析に必要なリーダビリティに関する先行研究を収集し,どの尺度を採用するか検討を行った (e.g., Collins-Thompson, 2014; Lee & Lee, 2020; McNamara et al., 2014; Tijana, 2016)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1年目の計画では,児童の外国語学習環境に関する先行研究の収集および整理の後,アンケートを作成し,児童の家庭における英語リーディング環境のアンケート調査を実施する予定であった。しかし,アンケート調査の実施まで至っていないため,やや遅れている。今後はアンケート項目を精査し,児童の学習環境についてアンケート調査を進める予定である。また,海外の教科書の入手について当初の想定よりも大幅に時間を要した。この影響により進捗にやや遅れが見られる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究進捗状況を踏まえ,今後の推進方策は以下の3点である。 1.児童の外国語学習環境について先行研究で用いられているアンケート手法・項目を精査し,児童の学習環境についてのアンケートを作成・実施する。 2.児童の外国語不安および外国語リーディング不安に関する先行研究をベースにして,児童用アンケートを作成し,pilot studyを実施する。 3.韓国と中国の英語検定教科書をリーディングマテリアルとタスクの面から分析を行い,令和6年度に出版される日本の小学校外国語検定教科書と比較できるように準備を進める。
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Causes of Carryover |
旅費に関しては,参加した学会の多くがオンラインで開催されたため,旅費が発生しなかった。次年度以降は対面での学会の開催が増えると予想されるため,当初予定していた旅費が見込まれる。 人件費・謝金に関しては,今年度は調査の実施まで至らなかったため,謝金が発生しなかった。今後は教科書のテキスト化や調査実施の際に人件費・謝金が発生する予定である。 その他が増えた理由としては,分担者が担当した教科書のテキスト化にかかった費用が人件費ではなく,その他の項目で支出されたためである。次年度以降も教科書をテキスト化する予定であるため,当初予定していた人件費・謝金の項目ではなく,その他の項目の支出が増える可能性がある。
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