2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K00742
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
小野田 榮 順天堂大学, 国際教養学部, 教授 (00296328)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | インターアクショナル・スキル / グループプロジェクト / 話し言葉の流暢さ / 内容言語統合型学習 / 自己効力感 / クリティカル・シンキング・スキル / 内的動機付け / 自己調整学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究では、英語教員として授業を行う上で不可欠となるインターアクショナル・スキルとクリティカル・シンキング・スキルを向上させるために、CLIL(内容言語統合型学習)形式の授業にリサーチベースの英語教育問題研究というグループ・プロジェクトを取り入れた指導法の効果について測定する。インターアクショナル・スキルは、classroom Englishをベースにそこから授業で使用しうるインターアクションのための表現の広がりと流暢さなどに焦点を当て、2年間の授業実践の中でどれくらい伸びるか、授業中の観察やスピーキングテストを用いて測定する。 これらが研究の目的と研究実施計画であり、昨年度は、EFL (English as a Foreign Language)で英語を学ぶ中学生や高校生を指導している英語教員に質問紙による意見調査やインタビューを行い、どのようなインターアクショナル・スキルとクリティカル・シンキング・スキルが必要か、データを収集するとともに、インターアクショナル・スキルとクリティカル・シンキング・スキルの向上に関する文献研究を行った。その中で確認されたことは、インターアクショナル・スキルクリティカル・シンキング・スキルを向上させる一つの方法は、英語教員を目指す学生が、興味を持って自己調整学習に取り組むことができるグル-ププロジェクトを利用することである。英語教員を目指す学生が興味を持って積極的に問題を解決するリサーチプロジェクトに取り組む中で、自然な形で自己調整学習を行うとともに自己効力感を高めた結果、インターアクショナル・スキルとクリティカル・シンキング・スキルが向上することが明確になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナが流行しているため、海外の学会にやはりオンラインでしか参加できなかったこと。勤務先の大学で大幅なカリキュラム改革が行われ、教材作成と指導法の構築、教員の指導にかなり時間とエネルギーを注ぐ必要があったこと。そのような多忙な状況の中で体調を崩したり、コロナに罹患し大学を休むことを余儀なくされたこと。父親が体調を悪化させ、亡くなるまで付き添いが必要であったこと。以上のような理由で研究が大幅に遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、国内の大学の英語教職課程を訪問し、インターアクショナル・スキルとクリティカル・シンキング・スキルの向上に関する情報を得ることことである。具体的には、 (1)神田外語大学を含む他大学の英語教職課程の2年生3年生と指導者に対してインタビューとアンケート調査を行い、その質的データをベースに実態と分析してその解決差を考える。(2)履修開始後の英語教職課程の学生120人にアンケート調査とスピーキングテストを行い、インターアクショナル・スキルとクリティカル・シンキングスキルを測定し、量的データを利用して、要因とこの2つのスキルとの因果関係を探る。(3)同時並行して、本務校に於いて、英語教職課程の3年生37人に対して、CLIL形式と教育グループグループ・プロジェクトを合体させた授業展開を行い、1年間の授業の最初と最後にpre-testとpost-testを行い、インターアクショナル・スキルとクリティカル・シンキング・スキルの変化を測定する。(4)授業展開について、国内の研究協力者かあ意見をいただき、研究に修正を加える。 次年度には、英語教員養成プログラムで実績を上げているESL及びEFLの国々の教員養成プログラムを訪問し、カリキュラムと実践に関する情報を、アンケート調査、インタビュー調査、授業見学を通して収集し、CLILと研究活動を結びつけた授業法の在り方の可能性を探る。
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Causes of Carryover |
昨年度、コロナ罹患による体調不良により、実際に科研費を支出できなかったので、昨年度使用予定の額を本年度と次年度に使用予定である。次年度は、国内および海外の学会に参加することに加えて、国内、海外の研究者のもとを訪れ、アンケート調査、インタビュー調査を行い、研究に関する助言をお願いするとともにデータ収集の協力を仰ぐ予定であるため、旅費、滞在費、謝金などが必要になってくる。また研究成果を発表するための費用も必要になってくる。
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Research Products
(2 results)