2022 Fiscal Year Research-status Report
ユニバーサルデザインな英語教育に対応した、英文法解説アニメーション教材の開発
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22K00751
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Research Institution | Osaka University of Commerce |
Principal Investigator |
三山 寿紀 大阪商業大学, 総合経営学部, 助教 (40845301)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 英文法 / アニメーション / 動画 / 教材 / 多様性 / ユニバーサルデザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度の研究においては、動画の構成の概要調査と英文法の導入領域の動画作成となる。現場の教員への調査結果をもとに、学習教材として適切な長さや色の使い方、また文字の大きさにはじまる見せ方など、多様な背景をもつ学習者が興味を持って継続的に学習していける動画の構成になるのかを調査した。英文法の導入領域に関しては、現行の教科書においても文法の解説はなされているが、1ページに占める文字数や解説の内容が多く、初めて英語を学習する学習者にとってはかなりの精神的負担になり、文法理解のハードルを上げることになる、との意見が今回の調査で明らかになった。結果、当初の予定より1本の動画内容を細分化し、1本の動画には1つの内容のみをより平易に取り扱うことが大切であると判明した。当初は1本10分程度の動画を計画していたが、可能な限り5分程度の長さに縮めていく方向で作成を進めていくこととなった。動画内に使われる英語音声も、男性音声のほうが聴き取りやすいとの実験結果もあるが、反面、女性の英語音声の方が聴き取りやすい学習者も少数ではあるが存在しているのも確かである。従って、英文の英語音声に関しては男女両方のものを使用していくこととなった。文字の見えやすさに関しては、単に文字を大きくすればいいのではなく、全体とのバランスが重要であるため、より多くの使用者のフィードバックが必要であり、ある程度、動画を実際に使用した後に改善していくことが望ましいとの結論に至った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究初年度では、本務校での予期していなかった業務が増加したことに加え、教員不足により現場の中学、高校教員への負担が増加し、調査協力への余裕がなく、予定より大幅に調査に時間がかかってしまったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策としては、令和5年度は英文法の初級領域の動画を作成していくことである。その後、協力校にて使用して頂き、フィードバックをもとに修正を加えていく。そのため、より多くの協力を得れるよう、学会などで積極的に発表し協力校を募っていくことを予定している。 当初の予定よりも動画を細分化していく必要があるため、動画の総本数が増加してしまい、編集により多くの時間が必要となってくることが予想されるが、編集アシスタントの働きで対応可能になるであろう。一旦、初級領域での動画の構成が決まれば、それ以降の中級領域や上級領域においては同様の構成での動画作成となるので、順次、遅れを取り戻していくことを予定している。
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Causes of Carryover |
研究初年度では、本務校での予期していなかった業務が増加したことに加え、現場の中学、高校教員が人員不足のため調査協力の余裕がなく、結果として調査に時間がかかってしまったことが研究の遅れの大きな要因として挙げられる。しかしながら、当初の予定と大きな相違はなく、英文法導入領域での動画の構成が決定すれば過年度で予定していた編集補助費などの順次執行が予定されることになる。また、動画内容の細分化により動画作成本数が増加することとなるが、編集補助を増加させて対応する予定である。
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