2023 Fiscal Year Research-status Report
初修スペイン語のインプットタスクを中心とした教材開発とその情意面効果の測定
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22K00830
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
横山 友里 中京大学, グローバル教育センター, 外国語嘱託講師 (80778944)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | タスクを基盤とした指導法 / スペイン語 / TBLT |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、前年度に引き続き、様々な文献や、スペイン語、英語両言語の教科書に掲載されているタスクを基盤としたアクティビティを収集した。また、それらをどのように初修スペイン語の授業に活用できるか、またタスクを基盤とした指導法におけるインプットタスクへどのように応用できるかを考察した。加えて、タスクを基盤とした指導法の教科書のスペイン語版を作成するための教材の素材収集にも取り組んだ。 また、タスクを基盤とした指導法において学習者の感情や情意面がどのような軌跡をたどるかという点について、タスクを基盤とした指導法を受けた学生へのインタビュー調査を行った。また、スペイン語だけでなく、英語についても、タスクを基盤とした指導法を受けた学習者の感情や情意面が、どのように変化したのかを明らかにすることを目的として行ったこれまでのインタビュー結果について、それぞれの学習の軌跡や感情・情意面の変化を考察した。 その結果、以下の点が明らかになった。スペイン語と英語を比較すると、学習者のモチベーションや学習意欲、感情や情意面の違いだけでなく、異なる学習の軌跡が存在すること、授業内での相互交流は、学習者のモチベーションや学習意欲を強化する可能性が高く、モチベーションや学習意欲が著しく低下している場合でも有効であること、英語学習者と比較して、スペイン語学習者では、異なる様々な学習者のタイプが存在する可能性があること、相互交流がうまく機能しない場合は、コミュニケーション上のストラテジーを学習者に教えることが有効であることなどである。 これらの結果については、国際学会にて発表を行い、内容を論文にまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分析範囲を広げて英語も対象としたため、研究の理論的基盤と実際のインタビュー結果の分析をどのように生かして教材を作成するかの研究が遅れている。総合的な教材作成のため、より詳細な分析、考察を今後行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビューを実施し、スペイン語におけるタスクを基盤とした指導法の授業の参加者の感情・情意面の変化を質的に分析する。加えて、教材開発のための準備を進める。
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Causes of Carryover |
予定していた研究手法について、より安価な方法が見つかったため、その分の次年度使用額が発生している。
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