2023 Fiscal Year Research-status Report
伝達力の高い技術英文作成を支援する教材の開発(高専上級生向け)
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22K00835
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyama College |
Principal Investigator |
青山 晶子 富山高等専門学校, その他部局等, 教授 (40231790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀山 太一 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (60214558)
武田 淳 仙台高等専門学校, 総合工学科, 特命教授 (60270196)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 理工系英文 / パラグラフライティング / 高専 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目となる今年度は、「パラグラフレベルでの英文構成力向上を目的とする教材」の作成準備を行った。効果的な練習問題のあり方を検討するために、1年生対象の授業でエッセイを2本書かせ、自動英作文採点ソフトによるフィードバックの分析を行った。最初の課題は、検定教科書の言語活動であったシングルパラグラフライティングを5パラグラフライティングへと膨らませる方法で書かせたために、パラグラフ内の構成やパラグラフ間の論理的なつながりが十分に理解できていない学生が多かった。 そこで、文章全体におけるパラグラフの構成要素名と単一パラグラフを構成する文の構成要素名が書かれた日英両言語版のアウトラインテンプレートを導入し、ライティングの支援効果を検証した。日本語テンプレートで情報階層性を確認したのち、英語版に移植して英文原稿を完成させた。完成した英文の文章構成は、ペアワークによっても確認させた。大部分の学生がGrade10レベルでacceptableのレベルに到達し、構成要素可視化によるライティング支援が、文章構成力向上に効果的であることが示唆された。練習問題としての「誘導つきパラグラフライティング」を、どのようにしてスペースに制限がある紙媒体のテキストで実現するかが、検討課題として残された。 年度後半から、テキストの編集に着手した。テキストは、本冊とワークブックからなり、1課は、本文と練習問題がセットになった3~4章のユニットから構成される。本文は、「英文パラグラフの構造上の特徴が把握しやすい文体であること」および「理工系英文でも必須となる文法項目が含まれていること」を執筆要件として書き下ろした。練習問題については、授業での取り組み成果をもとに、本冊ではなくワークブックでの導入を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響が残り、対面による会議の回数が制限されたため、テキスト編集作業が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
作業中のテキストを完成させる。具体的には、①高専生が専門分野の研究内容を英語で発表する際に必要となる文法項目を精選し、効果的な練習問題を作成する。②本文に即して、英語の論理的文章の要件(パラグラフの構造、文と文の結束性、文章全体の首尾一貫性など)が効果的に学習できる練習問題を作成する。③高専生用のテキストに編集し、私家版を作成する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため、予定していた対面による会議を持つことができなかったため、会議のための予算を執行できなかった。次年度は、テキスト編集にかかる対面による会議の年5回程度の開催と学会発表の旅費、および、私家版の印刷費用として使用する予定である。
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