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2023 Fiscal Year Research-status Report

神奈川県域における江戸幕府評定所裁許絵図の基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 22K00885
Research InstitutionKanagawa Prefectural Museum of Cultural History

Principal Investigator

根本 佐智子  神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 学芸員 (40817607)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords裁許絵図 / 境界争論 / 武蔵国 / 相模国 / 絵図調査 / トレース図
Outline of Annual Research Achievements

裁許絵図とは、村落や共同体間の境界を巡る争論に対し、江戸幕府評定所等で下された裁許の証拠として作られた絵図である。大変詳細で、裁許の内容だけでなく、争論当時の景観が記録された貴重な資料でもある。裁許絵図は裁許の証拠として訴訟方・相手方・幕府三者で保管された。幕府で保管されたとされる裁許絵図は関東大震災で灰燼に帰したが、明治期に作成された『旧幕裁許絵図目録』(国立国会図書館所蔵)において年代、名称が確認できる。本研究は、『旧幕裁許絵図目録』のうち、現在の神奈川県域にあたる武蔵国橘樹・都筑・久良岐三郡、相模国に関わる裁許絵図の現況を調査し、内容を研究するとともに、デジタル写真撮影・トレース図化して情報を保存・公開することを目的とする。
本年度は昨年度の文献調査の結果から、『旧幕裁許絵図目録』掲載資料の所蔵先・寄託先・保管先である、あつぎ郷土博物館、厚木市文化財課、神奈川県立公文書館、横浜市歴史博物館において調査を行った。計16件の裁許絵図の原本、写し(または裁許文写し)の調査・写真撮影を完了した。また、「相模国第五拾貮號」である「相州鎌倉郡津村腰越村与同国同郡片瀬村魚猟場出入裁許之事」(神奈川県立歴史博物館所蔵)について研究し、神奈川県立歴史博物館令和4年度調査研究成果報告会において紙上報告を行った。月一回の裁許絵図研究会を開催し、研究協力者へ調査成果の報告、相談を行い、研究の進行を管理した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

所蔵館との調査の日程調整に時間がかかる上、所蔵館や所蔵者ごとに申請書等の作成・提出が必要であるが、提出する以前の館内での手続きに手間取り、時間がかかってしまうことがあった。今年度多数経験を積んだため、来年度は問題なく処理し、この遅れを取り戻すことができる。

Strategy for Future Research Activity

個人情報取扱いの問題で、個人所蔵(ご自宅保管分)の資料に関し、各市町村文化財課などから連絡先を教えていただき、研究者が直接連絡を取ることは難しいとご教示をいただいた。さらには多数の所蔵者との連絡を、ご多忙な文化財課職員の方にお願いすることも難しいため、研究対象の資料を、博物館や図書館・文書館など機関所蔵・寄託・保管となっている資料に限り、写、裁許文写しなどにも広げて調査を行うこととした。

Causes of Carryover

調査先が近隣であったことで、旅費の使用額が少なかった。次年度は比較的遠方の調査先があるため、多く執行する予定である。またトレースのアルバイトを雇用する計画であるため、人件費も多く支出する。今年度分も含め強化して研究を進め、計画的に執行する予定である。

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Published: 2024-12-25  

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