2023 Fiscal Year Research-status Report
70年代日本の越境型社会運動の研究-運動資料を用いた日韓連帯運動の史的再構成-
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22K00900
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
平井 一臣 鹿児島大学, 法文学部, 客員教授 (00199027)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 日韓関係 / 社会運動 / 越境 / 在日韓国人 / 韓国民主化運動 / 人権運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
韓国・ソウルで行った資料調査(2022年度実施)についてのレポート「韓国調査旅行断章・民主化運動の足跡を訪ねて」を執筆し、『自治研かごしま』第132号(2023年4月)に掲載された。 70年代の日韓連帯運動の関係者への聞き取り調査として、在日韓国人人権活動家であるR.S氏への聞き取りを行った。R.S氏は、北九州における在日韓国人キリスト者で人権活動家でもある牧師との出会いを契機に社会運動への関心に目覚め、日立就職差別事件や川崎市における共生社会構築活動に関わっていった人物であり、70年代から80年代における社会運動における在日韓国人の立場から見た日韓連帯運動について有意な情報を得ることができた。この聞き取り調査、及び、前年度に実施した神戸を中心に日韓連帯活動を担ったH.Y氏の聞き取り調査について、テープおこしを行い文字資料として整理した。 次に、引き続き、資料・文献調査を実施した。主な調査先は、国立国会図書館、東京都立中央図書館、福岡県立図書館、釜山市立図書館などであり、社会運動関係者の自伝・伝記や在日韓国人政治犯支援団体などの運動団体による出版物を中心に調査を行った。これらの文献資料は、初年度に実施した一次資料調査を補完するものであり、文献資料の情報を参考にしながら、初年度に収集した機関紙、チラシ、新聞等の資料の読解作業を進めた。 また、研究テーマに関連する学会(日本政治学会、日本地方政治学会・日本地域政治学会など)や研究会(統一戦線論研究会など)に参加し、関連する研究領域での最新の研究成果についての情報収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は、職務先における業務量が想定以上に多かったこと、及び定年退職に際しての作業(たとえば、公費購入図書の整理・変換や私費購入図書の海外大学への寄贈など)に多くの時間を割かれたため、韓国・ソウルでの追加調査や、日本国内での聞き取り調査を十分に行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度にあたるため、前年度に実施できなかった資料調査や聞き取り調査を実施するとともに、学会での報告とそれに基づく論文の執筆・掲載を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2023年度は、職務先における業務量が想定以上に多かったこと、及び定年退職に際しての作業(たとえば、公費購入図書の整理・変換や私費購入図書の海外大学への寄贈など)に多くの時間を割かれたため、韓国・ソウルでの追加調査や、日本国内での聞き取り調査を十分に行うことができなかった。追加調査及び聞き取り調査を実施するとともに、聞き取り調査のテープ起こし、論文執筆のための追加資料の調査や古書の購入を行う予定である。
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Research Products
(1 results)