2022 Fiscal Year Research-status Report
アバター法の開拓に向けたバーチャルアバターに係る人格権・財産権保護の基礎理論研究
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22K01281
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
原田 伸一朗 静岡大学, 情報学部, 准教授 (90547944)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | アバター / バーチャルYouTuber / VTuber / メタバース / 人格権 / 著作権 / 誹謗中傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、アバター・メタバースに対する社会の関心が一層高まり、学界のほか政府や産業界においても、アバター・メタバースに関する法・政策課題の検討の場が急速に拡大した。それに伴い、本研究も、その成果を学会・講演等で発表する機会をコンスタントに確保することができた。 本研究が対象とするバーチャルアバター、特にバーチャルYouTuber(VTuber)については誹謗中傷問題が喫緊の課題となっていることもあり、裁判例の分析や侵害帰属・同定可能性に関する法理論の研究を進め、学会等において発表した。VTuberに対する誹謗中傷をめぐる裁判において、研究代表者の過去の論文が参照されたこともあり、それを踏まえて判例解説を執筆・発表し、法実務にも裨益する研究を意識した。 また、バーチャルアバターに係る権利全般(人格権や著作権)について、現況を踏まえて論点を整理し、講演や書籍執筆をおこなった。 さらに、メタバースにおけるアバターの権利保護、アバター間インタラクションに対する規律について、講演を通して研究成果を発表した。その際、メタバースにおけるアバターの挙動・ふるまいに関わるアーキテクチャの実情を把握・比較するため、VRHMDを用いて複数の代表的なプラットフォーム・イベントに参加し、複数人によるアバターを用いての交流を試行したことが活かされている。 その他、バーチャルアバターと重複・類縁する「キャラクター」「サイバネティック・アバター」についても、VTuberなどとの関連を踏まえた学会・論文発表等をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
バーチャルアバター、特にバーチャルYouTuber(VTuber)について研究代表者が過去に発表した論文が、VTuberに対する誹謗中傷裁判や、内閣知的財産戦略本部「メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する官民連絡会議」において参照されるなど、2022年度には特に注目が集まった。それに伴って、十分に研究発表の機会を得ることができ、研究を進展させる契機となった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究発表の機会を得ることにも増して、アバターに関する法理論的な研究を深化させるための時間を確保する。 また、2022年度は、ChatGPTに代表される生成AIの台頭が注目を浴び始めており、AIによって自律的に駆動する「AIVTuber」「バーチャルヒューマン」などの登場をも視野に、それによってもたらされる新たな法的課題の探究も併せて進める。
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Causes of Carryover |
年度末に研究発表を伴う出張予定があったが、研究機関における予算執行手続きの日程の都合などにより、未使用が生じた。次年度、別途旅費等として使用する予定である。
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Research Products
(7 results)