2023 Fiscal Year Research-status Report
各国に散在する多種膨大な特許文書を統合的に解析する技術の創出
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22K01462
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
姜 佳明 長崎大学, 情報データ科学部, 助教 (70881217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 隆寛 久留米工業大学, 工学部, 准教授 (50811840)
馬場 謙介 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (70380681)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 企業イノベーション戦略 / 人工知能 / 自然言語処理 / 特許統計データ |
Outline of Annual Research Achievements |
特許情報Japan Platform for Patent Information (J-PlatPat)における日本企業のグリーントランスフォーメーション(GX)分野の特許出願データセットを構築した。GX特許に関する研究は、データベースの整備が遅れていたこともあり、報告されておらず、その空白を埋めるものである。こちらのデータベースは国際特許分類(IPC)コードとキーワードを組み合わせた検索手法を用いて、1999年から2022年の間に298社から37,476件のGX特許が含まれている、他の多くのデータベースと統合することも可能であり、新技術の開発を予測し、環境イノベーションを促進するために有意義であるが、中小企業に関する情報が含まれていないという限界がある。なお、言語背景を含めた各国の社会状況を考慮した上で、英文に翻訳した。GX特許が最も多いのは輸送機器分野と電化製品分野である。トヨタ自動車、三菱電機、本田技研工業、日産自動車など、日本の主要企業が多くのGX特許を持っていることがわかる。このデータセットはFigshareで公開されて、フリーで利用できるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多言語データベースの構築完成し、トピック抽出、特許の引用解析、経済的な考察などに着手した。今年度、2本の学術論文完成し、査読付国際専門誌に掲載された。
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Strategy for Future Research Activity |
中小企業の特許情報について調べ、追加する。 統計的ネットワーク分析手法及び計量分析手法を用いて、日本、欧米、中国を中心に、各国の特許制度や知的財産戦略に関して制度的・理論的・計量的分析を行う。これまでの研究は主に大手企業を中心に展開しているが、今後は中小企業の特許獲得戦略や、イノベーションを通じて地域の活性化へ貢献するために経済的な助言を提供する。
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Causes of Carryover |
分担者により予定した特許文書解析の実施の延期及び分析用ソフトウェアの購入を見送ったため次年度使用額が生じた。 次年度使用額は分析用ソフトウェアの購入、論文発表、研究打ち合わせの旅費、国内外の学会発表などに使用する予定である。
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