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2023 Fiscal Year Research-status Report

なぜ、日本におけるジェンダー格差の取り組みは遅れているのか?文化的背景の解明

Research Project

Project/Area Number 22K01546
Research InstitutionKyoto Bunkyo University

Principal Investigator

筒井 義郎  京都文教大学, 総合社会学部, 教授 (50163845)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西村 智  関西学院大学, 経済学部, 教授 (10351727)
石川 大輔  福島大学, 経済経営学類, 准教授 (50419454)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords女性の社会進出 / 文化的背景 / 宗教・世界観
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、本科研の課題を達成するために、日本とイスラエルにおけるアンケート調査を実施することを目標に、参加メンバー間での討議を重ねた。まず、2023年内のアンケート実施を目指し、いろいろな視点・角度からの分析の可能性を再検討し、アンケートの質問を作成した。申請の研究計画にあるように、第1は、男女格差の原因の究明の分析であり、男女格差の実態の変数Y(たとえば、男女の地位は平等かの質問)をその原因の変数X(宗教や世界観を含む)に回帰する。第2は、賃金関数や役職(成果)と役職昇進に関する意欲(原因の関係)を調べる、第3は「女性の役割に関する固定的な見方」は男性と女性にどのような成果をもたらすかを、男女の幸福度に与える影響を測ることによって分析する。第4は家事分担、セクハラや中絶や同性婚に対する態度などのそれぞれの問題に関して分析する、ということを確認し、こうした分析を可能にするデータを得るための質問を作成した。
ところが、2023年10月にイスラエルにおいてハマスによるテロが発生し、イスラエルは戦争状態となった。イスラエルでは、多くの男性が戦争に従事し、家事はもっぱら女性が従事するなど、通常のイスラエルにおける男女の役割が大きく違っている。このような状況のイスラエルと日本の比較は、われわれが想定していた問題の枠組みと大きく異なる。したがって、イスラエルでの年内アンケート実施は見送ることになった。
一方、日本における調査は2024年1月に学内の倫理審査を通り、2月には実施された。30問からなる質問票を3000名に回答してもらった。一方、イスラエルの状況は、当初の予想に反して好転せず、戦闘状態が続いた。イスラエルで調査を実施できるかはもう少し戦争の推移を見ることとし、日本チームは日本のデータだけで、とりあえず、分析を始めることになった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2023年末までに、日本とイスラエルにおいてアンケート調査を実施する予定であったが、2023年10月にイスラエルにおいてハマスによるテロ事件が発生し、イスラエルは戦争状態となったために、2023年度中にアンケートを実施することができなかった。しばらく、戦闘状態の推移をみる予定である。

Strategy for Future Research Activity

2024年度は、まず、日本のアンケート調査結果を用いて、研究代表者、分担者の3名が、それぞれ1つずつのトピックについて研究を主導し、他の2名も参加して3つの論文を執筆することを目指す。現在のところ、役職昇進に関する男女間格差、男女賃金格差、性別役割分担の概念が日本人の幸福度に与える影響の3つのトピックを検討する予定である。イスラエルにおけるアンケート実施は、当地の状態の改善が必要であり、もう少し、推移を見守る予定である。

Causes of Carryover

当該年度において、日本だけでなく、イスラエルにおいてもアンケート調査を実施することを計画していたが、2023年10月にイスラエルがハマスとの戦闘状態に入ったため、イスラエルの生活状況は通常のイスラエルの状況と大きく異なるものになった。このアンケート調査は日本とイスラエルにおいて、男女間格差がどのように違うかの比較を目的としているが、戦闘状態下のイスラエル社会と平時の日本社会の比較がどのような意味を持っているかについては、よく吟味しないと分からない。したがって、アンケート調査はいったん中止し、イスラエルが通常の状態に戻るまで待つことにした。2024年度になっても、戦闘が終わらず、通常の状況に復帰しない場合は、比較が可能となる何らかの方法を考えるなどの別の措置をとる予定である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2024 2023

All Journal Article (4 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Open Access: 4 results,  Peer Reviewed: 3 results)

  • [Journal Article] Happiness dynamics, reference dependence, and motivated beliefs in U.S. presidential elections2024

    • Author(s)
      Miles S. Kimball, Collin B. Raymond, Jiannan Zhou, Junya Zhou, Fumio Ohtake, Yoshiro Tsutsui
    • Journal Title

      NBER Working Paper

      Volume: #32078 Pages: -

    • Open Access / Int'l Joint Research
  • [Journal Article] Gender Differences of the Effect of Vaccination on Perceptions of COVID-19 and Mental Health in Japan2023

    • Author(s)
      Yamamura Eiji、Kohsaka Youki、Tsutsui Yoshiro、Ohtake Fumio
    • Journal Title

      Vaccines

      Volume: 11 Pages: -

    • DOI

      10.3390/vaccines11040822

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] The Effect of Primary School Education on Preventive Behaviours during COVID-19 in Japan2023

    • Author(s)
      Yamamura Eiji、Tsutsui Yoshiro、Ohtake Fumio
    • Journal Title

      Sustainability

      Volume: 15 Pages: -

    • DOI

      10.3390/su15118655

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] Association between the COVID-19 Vaccine and Preventive Behaviors: Panel Data Analysis from Japan2023

    • Author(s)
      Yamamura Eiji、Kohsaka Youki、Tsutsui Yoshiro、Ohtake Fumio
    • Journal Title

      Vaccines

      Volume: 11 Pages: -

    • DOI

      10.3390/vaccines11040810

    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2024-12-25  

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