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2023 Fiscal Year Research-status Report

家計における「後悔」「安堵」の感情が保険購入に与える影響の経済学的考察

Research Project

Project/Area Number 22K01587
Research InstitutionDoshisha Women's College of Liberal Arts

Principal Investigator

大倉 真人  同志社女子大学, 現代社会学部, 教授 (50346904)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2027-03-31
Keywords保険 / 後悔理論 / 経済分析
Outline of Annual Research Achievements

研究2年目にあたる今年度(令和5年度)における主たる研究実績として、昨年度(令和4年度)より進めていた「後悔」の概念を含めた経済モデル分析を用いた地震保険制度に関する研究にかかる成果を論文として公表したことがあげられる(大倉真人「地震保険加入の経済分析-後悔理論を用いた検討-」『損害保険研究』第85巻第3号、155~171ページ、2023年11月)。なお本論文の概要について述べれば、以下のとおりである(以下の概要説明は、本論文に掲げられているアブストラクトを報告書の体裁とすべく一部加筆修正を加えたものである)。
本論文は、非期待効用理論の1つである後悔理論に基づいた経済モデル分析を展開することによって、地震保険加入にかかる検討を行ったものである。なお、本論文における分析から得られた主たる結論は、以下の2つにまとめることができる。
1つめは、後悔の観点を考慮した場合、考慮しなかった場合に比して、地震保険に加入する可能性が高まることである。この結論から、「地震保険に入らないと後で後悔する」と広報するなどによって、後悔の存在を個人に認知させることが、地震保険の加入促進にとって有効な手法となることを明らかにした。
2つめは、地震保険制度における上限付保率の引き上げが地震保険の加入促進に与える影響は一概に言えないことである。この結論から、後悔の存在は、上限付保率の引き上げによる地震保険の加入促進を阻害する要因となることを明らかにした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究課題の研究期間は5年間であるが、全期間の「前半」とも呼べる2年目において研究成果を論文として公表することができたことから、「おおむね順調に進展」と評価している。

Strategy for Future Research Activity

現在、「不確実性・情報の非対称性」と「後悔」を結び付けた経済モデル分析を進めているところである。なおこの研究は、2024年6月29日に開催される日本保険学会関西部会および2024年7月28日から31日にラオスで開催される28th Asia-Pacific Risk and Insurance Association Annual Conference (APRIA 2024)で発表することが確定している。

Causes of Carryover

(理由)次年度使用額が生じた理由として、研究代表者が毎年参加しているAsia-Pacific Risk and Insurance Association Annual Conferenceが関西大学千里山キャンパスで開催されたため旅費をほぼ要さなかったことや、参加を予定していた台湾で開催されたワークショップに参加できなかったことなどがあげられる。

(使用計画)「今後の研究の推進方策」で述べた現在進めている研究に要する諸費用に充当する予定である。具体的には、APRIA 2024にかかる諸費用(旅費、大会参加費など)および英語ネイティブチェック代への支出などを計画している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 地震保険加入の経済分析-後悔理論を用いた検討-2023

    • Author(s)
      大倉真人
    • Journal Title

      損害保険研究

      Volume: 第85巻第3号 Pages: 155-171

URL: 

Published: 2024-12-25  

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