2022 Fiscal Year Research-status Report
Influence of Computer Usage on Organizational Memory
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22K01627
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
永吉 実武 静岡大学, 情報学部, 教授 (80620616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 潤 中央大学, 国際経営学部, 教授 (80532994)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 組織的な失敗からの学び / 情報技術 / 個人記憶 / 記録 |
Outline of Annual Research Achievements |
組織内での失敗に関する情報共有・継承は困難で、時間経過によりその記憶が薄れていく。そのような時に、同様の失敗が再発する。記憶の風化を回避するために情報技術を用いた記録・情報共有が有効であると考えられるが、個人記憶への影響や組織記憶に有用であるかは、検証が必要である。このことから、本研究では、組織的な「失敗からの学び」において、情報技術が、組織記憶を構成するデータの保存と引き出しに与える影響を解明する。 具体的には、【ゴール①】研究協力企業(失敗からの学びが得意)から得られたデータを用いて、仮説モデルが検証された状態、【ゴール②】不特定の企業を対象とした調査から得られたデータを用いて、仮説モデルが検証された状態、を目指している。 当該年度は、【ゴール①】【ゴール②】の双方に向けて、研究作業を着手した。具体的には、【ゴール①】に向けて、研究協力企業から収集したデータを分析し、仮説モデルの検証作業を実施した。また、【ゴール②】に向けて、インターネットアンケートを実施し、仮説モデルの検証作業を実施した。 【ゴール①】に関連して、分析結果の概要を踏まえて、国際会議にて中間報告を実施した。また、【ゴール②】に関連して、インターネットアンケートデータ分析の速報値を同様に国際会議で発表し、現状のアンケート項目やアンケート収集方法の問題点および課題を明らかにするとともに、これらを踏まえたうえでの改善方法について検討を行った。 また、関連する研究として、視線計測を用いた技能者の知識伝承についても研究を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前述の【ゴール①】に向けた作業を当初の予定通り実施し、また当初の予定を前倒しして【ゴール②】に向けた作業に着手した。この結果、【ゴール②】に向けて、想定されている方法で、ゴールの達成可能性がある程度、確認することができた。さらに、本研究の応用可能性を探るために、組織における知識伝承についても幅を広げた。このため、本研究はおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
前述の【ゴール①】に向けて、当該年度に途中経過として国際会議で発表した内容をを再精査し、最終結果を発表する。 また、【ゴール②】に向けて、当該年度のインターネットアンケート結果をレビューし、改良版のアンケートを実施するとともに、収集されたデータの分析作業を行う。 本研究の応用可能性を探るために、視線計測による知識伝承についても、研究を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症拡大防止のために自粛していた一部の活動や国外出張を伴う国際会議にて発表を行うために、支出を行う。
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Research Products
(7 results)