2022 Fiscal Year Research-status Report
中国ソフトウェア企業と日本の顧客の直接取引における成功事例のモデル化とその実践
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22K01679
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
高橋 信弘 大阪公立大学, 大学院経営学研究科, 教授 (40305610)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | オフショア開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本から中国へのオフショア開発は、これまでは、中国ソフトウェア企業が、日本のICT企業から業務委託を受けるという形が多かったが、本研究は、それと異なる形でのオフショア開発に注目する。それは、中国ソフトウェア企業と日本の顧客企業の直接取引である。 本年度は、この研究の基盤となる、直接取引に関する実態把握をすることに注力し、そのための調査を行った。日本の顧客は、どのような場合に直接取引を行うのか、その障害になっているものは何か、直接取引を行った結果どのような成果が出たのか、また、直接取引を行ったことでどのような問題点が生じたのか、などに関して、聞き取り調査を通じてデータを集めた。一方、中国ソフトウェア企業側は、日本での業務拡大を目指しており、その観点からは、こうした直接取引をもっと広めたいと考えている。そのため、中国ソフトウェア企業にも聞き取り調査を行って、彼らがどのように考えて行動しているのかについてもデータを集めた。こうした調査によるデータの集積を、今年度だけでなく、来年度以降も続けていくつもりである。 さらに、日本とのオフショア開発を行ってきた中国ソフトウェア企業からすれば、多様な選択肢がある。それは、日本の顧客との取引、中国における日系企業との取引、中国における中国企業との取引、などである。彼らが日本の顧客との取引を選ぶことによってどのようなメリット、デメリットがあるのかという観点も、本年度の調査において取り入れた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
企業への聞き取り調査が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も聞き取り調査を継続するとともに、そこで得られたデータの分析を進める。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、現地調査ができずオンラインでの聞き取り調査となった事例があり、その結果、予定していた交通費の支出がなされなかった。使用されなかった金額については、次年度の現地調査に支出する。
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