2022 Fiscal Year Research-status Report
シミュレーション解析による業績管理システムと成果との関係に関する総合的研究
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22K01801
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
近藤 隆史 京都産業大学, 経営学部, 教授 (60336146)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | マネジメント・コントロール / 管理会計 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題の遂行に向けて,関連分野の先行研究のレビューを追加的に行い,研究代表者がこれまで行ってきた業績評価システム(管理会計情報の設計とその利用)に関するシミュレーション解析のための拡張モデルの検討,および,他のデータ(例えば,定量データおよびアーカイバルデータ)の利用による実証の可能性を検討してきた。また,先行研究からは,管理会計(原価計算)含む近年のマネジメント・コントロール研究におけるコンピュータ・シミュレーションの利用が散見されるようになり,そうした研究の流れも(例えば,管理会計情報に伴うバイアスやエラーがエージェントの意思決定に及ぼす影響,マネジメント・コントロール間の相互依存性,実践単位,つまりミクロレベルの管理会計実務からマクロレベルの成果へのダイナミクス,など)加味しつつ,当該研究課題の遂行に向けた,シミュレーションモデルの方向性について検討している。特に,コンピュータ・シミュレーションではよく利用されるNKランドスケープモデルについては,その分析上の限界が指摘されたり拡張が試みられたりしていて,本研究課題でもそうした技術的な動向を踏まえながら,これまでの研究成果をより精緻に昇華させることを目指している。また,代表者の成果からは,業績評価を含むマネジメント・コントロールのシミュレーション結果から,現実世界での実態を説明するだけでなく,予測にもつながる成果も得られているため,特に,シミュレーション実験の外部妥当性を強化すべく,他のデータと組み合わせるためのリサーチ設計の検討も同時にすすめてきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「研究実績の概要」にもあるように,関連分野での先行研究をもとに追加的なレビューをすすめ,代表者がこれまでにも取り組んできた成果についても考慮しながら,理論的な検討を重ねてはきているが,昨今の状況から研究会や学会などでの報告の機会を得るのが困難になっている。また,シミュレーションモデルの試作と実行は繰り返し行っているものの,パラメータの設定などに手間がかかるなどしているため,やや遅れが出ている状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
「現在までの進捗状況」でも触れているとおり,第一に,状況を見極めながら,研究会や学会などでの報告の機会をできるだけ持つようにして,他の研究者とも頻繁に議論を重ねていくなど,現状で想定しているマネジメント・コントロールに関する分析フレームワーク(シミュレーションモデル)の有用性・妥当性についてさらに洗練させていくことを計画している。第二に,それらを踏まえた上で,中間成果については順次論文などで報告することを計画している。そして,第三に,シミュレーション結果に加えて,結果を補完するため,他のデータ(定量だけでなく,定性データも含む)との併用についても検討する。
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Causes of Carryover |
研究の進捗や成果の報告として,研究会や学会の参加や研究協力会社への調査なども必要に応じて計画していたが,そうした機会を得ることが難しかったことが主な原因で次年度使用額が生じている。このため,状況を見極めながら,できるだけ当該分野における他の研究者との直接的な議論,機会をもてるように学会や研究会などに参加することでの使用を計画し,また,シミュレーション以外からの定性・定量データの収集(アーカイバルデータの利用や研究協力企業へのヒアリングなど含む)にについての使用も計画している。
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