2022 Fiscal Year Research-status Report
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22K01863
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
鈴木 宗徳 法政大学, 社会学部, 教授 (60329745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南出 吉祥 岐阜大学, 地域科学部, 准教授 (70593292)
澤 佳成 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (70610632)
関 耕平 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 教授 (10403445)
蓑輪 明子 名城大学, 経済学部, 准教授 (10613507)
小尾 晴美 中央大学, 経済学部, 助教 (70781475)
大屋 定晴 北海学園大学, 経済学部, 教授 (80722313)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 分断 / 社会再生 / 若者支援 / 地域社会 / ケア労働 / 公共圏 / グローバル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、様々な領域で顕在化する社会の「分断」状況の調査と、その背景となる経済のグローバル化に関する理論研究をおこない、分断を乗り越える「社会」再生のラディカルな構想を公共性論の知見を採り入れつつ探究するものである。 南出吉祥(研究分担者)は、若者自立支援を行う支援団体を調査し、団体間の競争的な資金分配構造を検討し、被支援者の分断が深刻となる実態の分析を行った。澤佳成と関耕平(研究分担者)は、福島第一原発事故の被災地における地域共同体を調査し、住民の分断および放射線被曝への不安を語れなくさせている状況の聞き取りを行った。蓑輪明子と小尾晴美(研究分担者)は、保育サービスの準市場化の進行とともに保育の質の格差が顕在化し、ケアを担う女性労働者の労働条件が悪化している実態について調査を行った。鈴木宗徳(研究代表者)は、ハーバーマスの公共圏論を基礎に現代の社会運動論を検討し、近年の社会運動の分析を通して社会的なものが立ち現れる状況を理論化する可能性を探った。大屋定晴(研究分担者)は、グローバルな蓄積体制がもたらす分断状況について、世界システム論やデヴィッド・ハーヴェイの地理的不均等発展の理論等を用いて分析した。 顕在化しつつある社会の分断について、以上の各領域での研究成果を通して分析を行うとともに、こうした状況を乗り越えるラディカルな構想を「社会」の再生という観点から提示すべく、相互に検討を重ねた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルスのため危ぶまれていた調査はおおむね計画通りに実施することができ、各メンバーの研究成果を報告しあう研究会を6回開催することもできた。論文や学会発表のかたちで研究成果の公開も行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
引きつづき、研究代表者・分担者が各自で調査研究を続けるとともに、残り2年の補助事業期間のうちにまとまった研究成果を確実に公開することを目指したい。
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Causes of Carryover |
人件費・謝金は旅費を想定していたほど使用する必要性が生じなかった。次年度以降は調査内容を充実させ、計画的にこれらの経費を使用する予定である。
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Research Products
(16 results)
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[Book] 女性白書20222022
Author(s)
日本婦人団体連合会(小尾晴美分担執筆)
Total Pages
336
Publisher
ほるぷ出版
ISBN
9784593103751
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