2023 Fiscal Year Research-status Report
フィールドワークにおける「トラブル」に関する社会学的研究
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22K01919
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
平井 秀幸 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (00611360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 倫子 立教大学, 社会情報教育研究センター, 特定課題研究員 (40756649)
大野 光子 立教大学, 社会学部, 特定課題研究員 (70846203)
須永 将史 小樽商科大学, 商学部, 准教授 (90783457)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | フィールドワーク / トラブル / 社会調査 / 方法 / 倫理 |
Outline of Annual Research Achievements |
交付申請書に記載された通り、本研究は、「フィールドワークの「トラブル」は、これまで学術的にどのように理解されてきたのか(こなかったのか)?」を解き明かすプロジェクトA「トラブルの言説分析」、「実際にフィールドワークにおいて「トラブル」に関与した者たちは、自分たちの「トラブル」をどのようなものとして解釈しているのか(そうした解釈は、これまでの学術的言説とどのように異なるのか)?」を解き明かすプロジェクトB「トラブルのインタヴュー」、「フィールドワークの「トラブル」とはいかなる経験なのか?」を解き明かすプロジェクトC「トラブルのエスノグラフィ」、「フィールドワークの「トラブル」の考察を通して、社会学はフィールドワークをめぐるどのような知を新たに産出することが可能/必要か?」を解き明かすプロジェクトD「トラブルの知識生産」、の四つのプロジェクトから成る。
2023年度は、プロジェクトAでは、平井と加藤により、前年度に収集・整序した学術的言説の分析作業が行われた。プロジェクトBでは、加藤と大野により、「調査者」としての社会学者へのインタヴューが開始された。プロジェクトCでは、大野と須永により、「トラブル」に関与したステークホルダーへのインタヴューが開始された。プロジェクトDでは、平井と加藤により、プロジェクトAの成果の一部が学会報告として刊行された。
加えて、数度の研究会を通して、各プロジェクト間の情報共有や、計画の修正・拡張。役割分担等に関する意見交換を行い、次年度に向けた具体的研究計画を立案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
プロジェクトAに関しては、具体的な研究アウトプットとして、加藤・平井共著の学会報告を実施し、論文化に向けて作業を進展させることができた。また、昨年度に引き続き、研究会活動等を通じて、社会調査のトラブルや倫理に関する学術的言説の収集・整序作業を進展させることができた。しかし、プロジェクトBとCでは、昨年度に計画した実査の方針転換に基づく調査がいまだ一部のみの実施にとどまっており、今後、さらなる計画変更と研究す生野スピードアップが求められる。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、交付申請書に記された研究計画としては、以下を予定している。
プロジェクトCでは、須永と大野により、調査アドバイザーへのインタヴューを実施する。プロジェクトDでは、加藤・大野・須永により、公開ワークショップの開催と、翌年度のシンポジウム開催に向けた準備を行う。このほか、各メンバーにより、プロジェクトB・Cの成果を学会報告や単論文執筆等により刊行する。
ただし、2022年度の活動において、調査研究・実査の方向性として、「批判的」な問題関心を有しながらフィールドワークを行う質的社会調査に焦点を絞ることが提案・共有されたことを受け、2024年度も2023年度に引き続き、特にプロジェクトBとCに関して、方向性を修正しつつ実施していく予定である。
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Causes of Carryover |
2022年度研究計画としては、プロジェクトAでは、平井と加藤により、前年度に収集・整序した学術的言説の分析作業が予定されていた。プロジェクトBでは、加藤と大野により、「調査者」としての社会学者へのインタヴューが予定されていた。プロジェクトCでは、大野と須永により、ステークホルダー(Y、X刑務所、法務省矯正局)へのインタヴューが予定されていた。プロジェクトDでは、平井と加藤により、プロジェクトAの成果を学会報告や単論文執筆等により刊行することが予定されていた。 プロジェクトB・Cにおける研究計画の変更とそれに伴う一部実査計画の遅滞が大きな理由となり、2023年度のにおいて一定程度の残額が生じた。2024年度においては、学会参加費・文献複写費・研究成果公開用HP作成費などをとおして、研究計画に沿った執行を目指す予定である。
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Research Products
(1 results)