2022 Fiscal Year Research-status Report
性分化疾患と医療介入――逸脱の増幅と当事者のライフコース
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22K01929
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
入江 恵子 北九州市立大学, 文学部, 准教授 (10636690)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | インターセックス / 性分化疾患 / ライフコース / 逸脱研究 / ジェンダー研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は性分化疾患当事者のエイジングの過程に着目し、そのライフコースを明らかにしようとするものである。そのために、本研究は以下の3つの視点を取り入れた。社会統制とラベリングの影響を明らかにする<逸脱論>、医療の介入とその身体経験を明らかにする<医療化と身体論>、社会規範に対する反作用としての当事者のジェンダー観の変容を明らかにする<ジェンダー論>である。このうち、本年度は分析枠組みの検討を行った。具体的にはデータを分析するための視座を確立するために、性分化疾患当事者のライフコースを捉えるための逸脱増幅についての理論的構築を行った。特に、逸脱論と近接する理論からこの概念図の特質・意義を再考し、概念の精緻化を行う。具体的には、ミードや宝月らによるシンボリック相互作用論における議論、構築主義的アプローチ、身体論との比較を行った。 また、海外渡航調査を行うことが不可能であったため、2年目からの海外調査を円滑に開始させるために、インターネット上で行われる当事者運動家ミーティング、その他集まりに参加し、ネットワークの構築に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画通り文献調査を進めることができたが、予定していた海外渡航調査を実施することができなかったため「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度から海外渡航調査が可能になったため、これまでのネットワークを再構築しながら、新たなネットワークを開拓し、当事者運動にかかわる人びとへの聞き取り調査と、イベントなどでの参与観察をすすめる。
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Causes of Carryover |
海外渡航調査を行うことができなかったため。
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