2023 Fiscal Year Research-status Report
認知症高齢者への予防的ソーシャルワーク促進化に向けた効果評価指標モデルの開発検証
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22K01961
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
久松 信夫 桜美林大学, 健康福祉学群, 教授 (30389845)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 地域包括支援センター / ソーシャルワーカー / 認知症高齢者 / アウトリーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
地域包括支援センターのソーシャルワーカー(社会福祉士)に、認知症高齢者や自ら支援を求めない高齢者へのアウトリーチ実践についてインタビュー調査を実施している。特に、アウトリーチがリスク概念やリスクマネジメント、リスクアセスメント、リスクコミュニケーションなどの諸概念や手法と近似していることから、これらの概念の現状と課題についてインタビュー調査を実施した。地域包括支援センターのソーシャルワーカーは、認知症高齢者や自ら支援を求めない高齢者の何らかの生活上のリスクを予測しており、その回避や軽減に向けて介入を行っている。ソーシャルワーカーは個別支援のみではなく、家族支援、集団支援、地域支援などの各レベルでアウトリーチを実施し、それぞれのレベルにおいて地域住民や関係職種、関係者ともに連携しながらアウトリーチしている現状を捉えることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地域包括支援センターのソーシャルワーカー(社会福祉士)にインタビュー調査を実施している。スノーボールサンプリングにて調査先を確保しているが、調査先が確保できないこともある。そのため、さまざまな地域の地域包括支援センターに打診して調査開始先を拡大させている。また、インタビュー内容を書き起こし、逐語録をデータ源として分析も同時に実施しており、さまざまな視点からの分析可能性が存在している。同時に、分析や研究全般を補強する文献検索も実施しており、研究遂行を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
調査先である地域包括支援センターの確保を促進していく。そのため、地域包括支援センター関係者に打診するなど、一定のサンプル数を確保していきたい。また、アウトリーチやソーシャルワーク、関連分野の文献検索を継続的に行い、新たな研究知見の提言に役立たせたい。さらに、高齢者ソーシャルワークやアウトリーチに詳しい社会福祉学研究者からも助言やアドバイスを受ける機会を設け、議論を通して多角的に研究知見が得られるように努める。
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Causes of Carryover |
調査先の地域包括支援センターの確保が十分ではなかったため、テープ起こしの案件も少なく、次年度使用分が残った。また、海外文献の取り寄せがすくなかったため、残余金が生じた。次年度は、調査先の十分な確保を通してデータ源であるテープ起こしを依頼し、また海外文献の取り寄せなどを通して研究の充実を図りたい。
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Research Products
(1 results)