2022 Fiscal Year Research-status Report
児童養護施設の高機能化及び多機能化に関する実践モデルの構築
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22K02022
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
石田 賀奈子 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (50551850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 一郎 獨協大学, 国際教養学部, 教授 (10711939)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 社会福祉 / 社会的養護 / ソーシャルワーク / 幼少期逆境体験 |
Outline of Annual Research Achievements |
「児童養護施設において、幼少期逆境体験(以下:ACEs)の影響を軽減するための、入所中のケアおよびアフターケアについてどのような体制整備を行えばいいか」をリサーチクエスチョンとして、今年度取り組んだ各課題の進捗状況は以下のとおりである。 ①児童養護施設の入所児童の幼少期逆境体験に関する実態調査では、アンケート調査の実施に向けて、1)逆境的体験の成人後の影響に関連する文献研究、2)実態調査実施に向けた質問紙の作成を行った。1)では、幼少期逆境体験の成人期での心身の健康への影響を明らかにするとともに、逆境体験があるにもかかわらず、成人期の健康を保持するために必要なケアについて検討した。2)では、1)の結果をふまえ、分担研究者や研究協力者とともに質問紙案を作成した。 ②児童養護施設における家庭支援専門相談員や里親支援専門相談員、自立支援コーディネーターといった専門職の職務実態に関する調査では、①と合わせて実施するために、1)児童養護施設の専門職の職務に関する文献研究を行い、2)1)の結果をふまえ、分担研究者や研究協力者とともに質問紙案を作成した。 ③ACEsの影響の軽減に作用するポジティブな経験の中身を明らかにするための児童養護施設での生活を経験した成人へのインタビュー調査 1)社会的養護経験者を対象とした先行研究のレビューを行い、2)分担研究者とともにインタビューの質問項目を決定し、調査に着手している。 ①、②に関しては2023年度に質問紙調査を実施できるよう準備している。③については引き続きデータ収集をしながら、分析に着手する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は実態調査を実施する予定であったが、質問紙案を作成するにとどまった。その理由は、2022年の児童福祉法改正において、社会的養育経験者・障害児入所施設の入所児童等に対する自立支援の強化が図られることが盛り込まれたことである。児童自立生活援助の年齢による一律の利用制限を弾力化するため、社会的養育経験者等を通所や訪問等により支援する拠点を設置する事業が創設される。2024年の施行に向けた準備が行われているということが想定され、その実態も含めて把握すべきと判断したためである。一方で、インタビュー調査を前倒しに実施すると判断し、取り組んでいるため、おおむね計画通りにリサーチが進められていると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、2022年度に作成した質問紙案をもとに、速やかに倫理審査を終え、調査を実施する。調査データを分析し、その結果から社会的養護につながった子どもの成人後の健康のために、児童養護施設がとるべき効果的かつ具体的な支援のあり方について検討を行っていく。また、インタビュー結果を取りまとめ、学会発表や論文執筆で公表していく。
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Causes of Carryover |
(理由)研究費用を多く見積もっていた実態調査を2022年度に実施していないことが最も大きな理由である。また、ヒアリング等にもいくため旅費を計上しているが、感染状況からオンライン会議で実施することが多かったため使用することができていない。 (今後の使用計画)2023年度は実態調査を行うことで、物品費、人件費、その他に計上されている額を使用することができる。リサーチクエスチョンを明らかにするために、計画的に使用していく予定である。
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Research Products
(4 results)