2022 Fiscal Year Research-status Report
児童虐待予防を目指す家庭養育推進ペアレンティングプログラム構築への開発的研究
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22K02023
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Research Institution | Osaka University of Human Sciences |
Principal Investigator |
中川 千恵美 大阪人間科学大学, 人間科学部, 教授 (30280035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 尚美 大阪公立大学, 大学院生活科学研究科, 特任准教授 (00510174)
小山 顕 聖和短期大学, その他部局等, 講師 (80434918)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 児童虐待発生予防 / 家庭養育 / ペアレンティングプログラム / 保護者支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究に通底する目的は、児童虐待発生予防を目指す家庭養育を推進するペアレンティングプログラムを研究開発することにある。すなわち、多様なニーズを抱えた親と子の関係性を育む媒体として、さらに健全育成を促進する資源として、児童虐待防止を主軸に据えた共通基盤としてのプログラムが必要と考える。1年目は、「プログラムの現状把握」を具体的な目的とした。 研究計画では、1年目は「 家庭養育に向けたペアレンティングプログラムの現状及び問題把握」と位置づけ、「文献研究・先行事例の資料収集」から検討することとした。 2022年度は、研究会を4回(オンライン開催含む)実施し、以下3点を研究実績と考えた。第1に当該年度に改正された児童福祉法と本研究目的や意義を議論し検討した。改正児童福祉法では新規事業として、身近な場所や市町村におけるペアレンティングの実施が打ち出されていたため、本研究の必要性を改めて確認できた。 第2に学術雑誌からの依頼があり、「虐待を予防する保護者支援プログラム」の題目で、執筆した。児童虐待防止にフォーカスした保護者支援プログラムは、すべての親を対象にした予防的内容から、個別支援を中心とする再発防止プログラムまで幅広く展開されてる。執筆原稿では11のプログラムをあげ、その内容を簡潔に紹介した。 第3に先行研究の整理に取り掛かった。親に限らず多様な支援を行う保護者支援とプログラムに注目し、研究者間で分担し行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
退職者による養成課程関連の本務校業務増加が第1の理由である。第2には、児童福祉法の改正内容の点検や調査内容に関連した精査に時間が必要であった。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、整理した文献研究成果を学会等で発表する。 次に児童虐待発生防止を視野に入れつつ、継続実施されているペアレンティングプログラムについて質的な分析を行う。 そして法改正からの制度改正も実施される中で、厳しいかもしれないが、保護者支援等プログラムに関する利用当事者か、実施自治体への量的調査実施を予定する。
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Causes of Carryover |
本年度予定していた調査を実施できなかったため、次年度使用額が生じた。 使用計画については、調査、または海外での成果報告を検討している。
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Research Products
(1 results)