2022 Fiscal Year Research-status Report
見守りを育てる:長期入院する精神障害者に対するピアサポート教育プログラムの開発
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22K02030
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
田中 真 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (30400146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山内 隆生 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (50204178)
加藤 拓彦 弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (50250626)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ピア・サポート / 精神障害者 / 退院促進 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、精神科病院に入院または通院している精神障害者40名を対象にピア・サポートに対するアンケートによるニーズ調査を実施した。アンケート内容は1.現在退院を希望しているか、2.退院に対する不安はあるか、3.退院に対する不安を相談する人はいるか、4.ピア・サポートの取り組みを知っているか、5.ピア・サポートの支援を受けたいか、6.ピア・サポートにそのような事を期待するか、についてである。 アンケートを集計した結果、入院患者の多くは今すぐにでも退院を希望しているももの、退院後の生活については様々な不安を抱えている事が明らかになった。また、ほとんどの者がピア・サポートについての知識を有していなかったものの、ピア・サポートとしての支援を必要としていた。ピア・サポーターに期待することとしては多く挙げられたのは、人間関係について、仕事について、病気との付き合い方について、ストレスの対処についてであった。 アンケートで得られた内容については、ピア・サポーターが今後入院患者への退院促進に向けた支援の方向性を定める基準として、定期的に開催しているピア・サポートミーティングでピア・サポーターにフィードバックをし、今後の活動の方向性について話し合いを行った。ピア・サポーターからは、これら入院患者のピア・サポーターに期待する内容についてどのように具体的に支援するかなどについて話し合いが行われた。 アンケート結果は現在内容を解析し、結果を2024年度の全国作業療法学会に発表する予定である。 2022年度ピアサポーター養成講座に参加した。ピア・サポーターは、2023年度は精神科病院に入院している患者や、医療関係者、一般市民を対象に語りの活動を実施し、その内容についてもミーティングで話し合いを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍により通院患者に対するアンケート調査が病院の許可が下りず当初の予定通りには行われなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度はピア・サポーターの語りの分析を中心に行う。これまで入院患者や医療従事者、一般市民を対象に行われたピア・サポーターの語りの内容を、テキストマイニングを用いて質的に分析する予定となっている。
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Causes of Carryover |
データ入力のアルバイトおよび調査協力者への謝金が、コロナ禍によって入院患者のアンケートが遅れたため計上できなかったため、2023年度に繰り越して使用予定である。
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