2022 Fiscal Year Research-status Report
HSCを有する不登校児童生徒への教育・支援方法の検討に関する研究
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22K02070
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
原田 直樹 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (80598376)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 不登校 / HSC |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、HSCを有する不登校児童生徒について、その有症率ととともに効果的な教育・支援方法について明らかにするものであり、HSC児童生徒の不登校未然防止や不登校からの社会的自立支援の構築というわが国の重要教育課題の解決に資する研究である。 そのために、まず福岡県立大学不登校・ひきこもりサポートセンターを利用している、または過去に利用していた不登校児童生徒と、対照群となる学校に現在登校している小・中学生を対象に、それぞれにHSC判別尺度を用いてHSCの有症率を測るとともに、HSCが不登校の要因であることを明らかにする。さらに全国の小・中学校3000校を対象とした質問紙調査を実施し、学校におけるHSCの特性理解と教育・支援体制を把握する。これらの結果からHSCを有する児童生徒が不登校状態へと進む要因や防止策、社会的自立に効果があった教育・支援内容を明確化し、不登校のHSC児童生徒支援ガイドラインとしてまとめることを目的としている。 令和4年度は、近隣の小・中学校の不登校支援担当教員へのヒアリングを行い、問題特性の明確化を図るとともに、その内容を盛り込んだ調査票作成に取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度は、近隣の小・中学校の不登校支援担当教員へのヒアリングを行い、問題特性の明確化を図るとともに、その内容を盛り込んだ調査票の完成を目指していた。調査票の作成まで取り組むことができたため、おおむね順調と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、調査票を完成させるとともに、不登校支援施設を利用または過去に利用した児童生徒を対象とし、HSC及び発達障害(自閉症スペクトラム障害、注意欠如多動性障害)の判別尺度を用いた調査を実施する。さらに対象群を設定し、県内の複数の小・中学校に通う児童生徒に対しても同様の調査を実施し、発達障害との弁別と不登校要因におけるHSCの固有性、有症率を測ることを目標とする。
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Causes of Carryover |
研究協力者との打ち合わせ等は、感染回避の理由からWeb会議システムを活用したため未執行額が生じた。 令和5年度は調査票の採集完成に向けた資料購入とともに、調査実施にかかる費用を執行する予定である。
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