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2022 Fiscal Year Research-status Report

特定給食施設における食品ロス削減を目指したレディフードシステム活用に関する研究

Research Project

Project/Area Number 22K02097
Research InstitutionUniversity of Shizuoka

Principal Investigator

大槻 尚子  静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (20825004)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 市川 陽子  静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (50269495)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords食品ロス削減 / 特定給食施設 / レディフードシステム / SDGs / 共起分析
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、特定給食施設における持続可能な食事の調理・提供を目指すべく、食品ロスの質に影響を与えていると考えられる生産・提供システムに着目し、初年度の令和4年度は食品ロスに対する各施設の取り組み等の現状把握と課題整理を行った。
静岡県、愛知県、神奈川県の特定給食施設の中から施設別、調理・生産システム別に層化後、無作為抽出した138件を対象に自記式質問紙にてアンケート調査を行い、食材料の発注時期や食数の管理が食品ロス削減に繋がることが示された。
さらに、アンケート調査内にて同意を得た7施設を対象に、食品ロス削減に取り組んだ経緯、調理従事者および職員の関心、食品ロス削減の取り組みに対する手ごたえ、課題と今後の展望について、半構造化インタビューを行い、テキストマイニング法を用いた共起分析を行った。インタビューの結果より、食品ロスの発生要因として「食材料の過剰発注」、「食事の過剰生産」、「盛残し」が挙げられ、食品ロス削減の要となる業務は発注管理と調理前の食材の数量管理であると回答した施設が多くみられた。課題の解決にはデータに基づく適切な食数の予測、可能な限り生産に近い段階での食数変動の把握が鍵となることが示された。
同時に、特定給食施設での粥や軟飯の生産・提供について、レディーフードシステムの一つであるクックチルシステムで調製条件について検討を行った。粥は炊飯直後の品質を保持し続けることが非常に難しく、本年度はクックチル工程を経て炊飯した飯を利用した粥の最適調理条件について検討した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

食品ロス削減の要因について質的研究を行うため、令和4年度はまず、特定給食施設における食品ロス削減に関する取り組みの現状把握、および粥のクックチル炊飯についての調理条件の検討の2つの柱で研究を進めた。
食品ロス削減について、約150件の施設を対象にアンケートを行ったが、食品ロス削減の取り組みに寄与する質を理解するためには、インタビュー調査を行うことが有効と考え、当初の予定になかったがインタビューにより質的調査をすることができた。インタビューではコロナウィルス感染症の影響により、直接の訪問が難しい場合が想定されたが、オンラインでのインタビューであれば対応してくださる施設もあり、参加の意思が得られた7施設全てにインタビューを実施することができた。
また、スチコンを用いた粥の生産・提供システムに関する研究についてはクックチルを用いた飯をベースとした粥の調製について検討を行っている。
当初の計画に基づき研究が進んでいるという点で、おおむね順調に進展していると考える。

Strategy for Future Research Activity

インタビュー調査では食品ロス削減での取組みに成功した事例がいくつか挙げられた。中でも主食である米飯のロス削減を目指した事例では、生産から提供の流れの中で1か月で米90kgの削減に繋げたという大きな効果を得ていた。
我々は主食である米飯および粥に着目し現在、クックチルの工程を経た飯の品質について研究を続けており、2年目の令和5年度はクックチルの工程を経た米飯を用いた粥の調製における最適条件の検討を行う。レディーフードシステムの活用が、効率的な食事の生産・提供に加え、適切な食数の管理に繋がり、食品ロス削減に寄与することを期待し、引き続き粥のクックチル調整について検討していく。
加えて、インタビュー調査の範囲を広め、食品ロス削減の取組みについてまとめていく。得られた結果について社会への発信を行うため、論文作成の準備をしていく。

Causes of Carryover

アンケートの対象数の変更により、当該助成金の繰り越しが生じたと考える。次年度は質的研究を行う上での謝礼、粥の調理条件検討時に必要な食材料費および、分析費用、機器保守費用等に充てる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Possibility of using a steam convection oven to cook rice and provide cook-chilled system.2022

    • Author(s)
      Naoko Otsuki, Miho Nakamura, Midori Kurokawa, Yoko Ichikawa
    • Organizer
      The 8th Asian Congress of Dietetics (ACD 2022)
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] スチームコンベクションオーブンを用いた全粥のクックチル提供の可能性2022

    • Author(s)
      大槻尚子、 中村美穂、 市川陽子
    • Organizer
      第17回給食経営管理学会学術総会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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