2023 Fiscal Year Research-status Report
貧困は食事の質を介して健康格差を引き起こすのか:全国規模の疫学データによる解明
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22K02116
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
田中 琴音 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (70913002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠又 靖丈 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (50706968)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 栄養 / 食事 / 社会経済的要因 / 疫学 / 公衆衛生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、全国規模の疫学調査である国民健康・栄養調査、国民生活基礎調査、乳幼児栄養調査、The Japan COVID-19 and Society Internet Survey(JACSIS)研究、Japan Multi-Institutional Collaborative Cohort (J-MICC) 研究などのデータを用いて、下記の仮説を検討するものである;①社会経済的要因が栄養学的特性に影響を与えているのではないか、②栄養学的特性は健康指標に影響を与えているのではないか、③そして、社会経済的要因による栄養学的特性の違いが健康指標につながっているのではないか。
研究計画2年目である令和5年度は、昨年度受領した乳幼児栄養調査のデータを用いた横断研究で、家庭の経済的ゆとり及び母親の時間的ゆとりと子どもの肥満との関連を検討することができた(原著論文として掲載済)。また、国民健康・栄養調査のデータを用いた横断研究で、幼児の保育所給食の有無と栄養素密度の関連について解析し、その結果に基づく原著論文を作成した(現在、論文投稿中)。その他、J-MICC 研究によるコホート研究で栄養素密度指標と全死因死亡との関連について検討し、その結果に基づく原著論文を作成した(現在、論文投稿中)。 なお、乳幼児栄養調査、国民健康・栄養調査、JACSIS研究、National Health and Nutrition Examination Survey (NHAHES)、Japan Gerontological Evaluation Study(JAGES)の各データを用いて、社会経済的要因と栄養・食事との関連について検討した研究成果計6題を学会の一般演題として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた計画をおおむね終えることができたことため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、令和5年度に受領することができた国民健康・栄養調査や乳幼児栄養調査のデータを用いた解析を実施して、学会発表・論文発表を行っていく。また、国民健康・栄養調査と国民生活基礎調査のリンケージデータを整備するために、年度内に事前審査を完了できるよう、これらの調査情報の利用申請の準備を行う予定である。加えて、副次的な研究として、JACSIS、JAGESのデータを用いた検討も実施する予定である。
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Causes of Carryover |
物品購入費等で誤差が生じた。来年度の物品購入費等に用いる予定である。
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[Presentation] 日本における世帯年収と食料不安の関連:JACSIS 研究による縦断研究2023
Author(s)
上野莉々子, 片桐諒子, 田中琴音, 荒木由乃, 牛尾芹香, 小倉芽衣, 津野香奈美, 池田登顕, 大塚達以, 田淵貴大, 遠又靖丈
Organizer
第82回日本公衆衛生学会総会
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