2023 Fiscal Year Research-status Report
食後高血糖における新規細胞老化シグナルの増大およびその作用機序の総括的解明
Project/Area Number |
22K02128
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Research Institution | Shokei University |
Principal Investigator |
實松 史幸 尚絅大学, 生活科学部, 准教授 (80381094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 秀彦 尚絅大学短期大学部, その他部局等, 教授 (10301384)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 食後高血糖 |
Outline of Annual Research Achievements |
2型糖尿病は食生活(摂食等)に起因する生活習慣病の主要な疾患の一つである。近年、食後2時間の血糖値のみ高い食後高血糖の体質の人に注目が集まっている。ヒト血管内皮細胞を用いた研究で、通常の高血糖より食後高血糖の状態の方がより過剰な活性酸素が産生することが分かっているが、”恒常的な高血糖よりも間欠的な高血糖の方が細胞老化・細胞死が増悪されているのはなぜか?という疑問は未解明である。 本研究課題では、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を不死化した細胞(HUEhT-1)を用いて通常(5 mM)、高グルコース(30 mM)、間欠的な高グルコース(5 mM→30mMを12時間ごとに入替え)で5日-14日間継続培養を行うことによる各細胞間のシグナルの変化(活性酸素量、細胞老化観察、細胞死活性)を測定した。昨年度は活性酸素系の亢進が認められ、NOXファミリーの各転写量を測定したがNOX4の増加が大きい要素であることを確認した。また、活性酸素における細胞の老化が引き起こされていると考え、SAPS(細胞老化関連分泌形質)の転写量を測定した結果、代表的なSASP因子の上昇も複数見られた。細胞老化の指標となるSA-β-Galの測定法も確立したことで測定データの定量化によりその増加も確認することができた。細胞内代謝における変化も定量するためにNADおよび2-KGの測定法を準備している段階である。これらの結果を元に細胞老化のシグナル系への影響をさらに探索していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞老化による指標となるシグナル系の変化は複数見出したが、代謝系シグナルの顕著な変化を見出す条件設定において進展が遅れている部分がある。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は解析システムの構築が来たので、今後は細胞内代謝の安定した定量方法の確立に取り組んでいく。今後は抗酸化物質であるフィトケミカル類のNOX4や細胞老化への影響についても、引き続き解析を進めて論文発表等に積極的に取り組む予定である。
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Causes of Carryover |
当年度の人件費使用額が雇用者の体調不良のため想定よりも低い支出額となったため。 次年度より新規雇用をおこない、その支出として当てていく予定である。
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