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2022 Fiscal Year Research-status Report

毎日の運動は身体に良いのか?習慣的運動モデルマウスを用いた「期間」の検討

Research Project

Project/Area Number 22K02179
Research InstitutionShizuoka University

Principal Investigator

竹下 温子  静岡大学, 教育学部, 准教授 (10412850)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords長期習慣的運動 / ライフスタイル / オーバートレーニング
Outline of Annual Research Achievements

我々は、ライフスタイルを考慮した長期習慣的な運動の効果を調べる中で、長期間「毎日」運動を行っているEx群が、今まで運動で報告のある結果と相反する結果が得られていることに着目し、「長期間「毎日」の運動を行ったEx群は、Over-training(OT)の症状を引き起こした」という作業仮説を立て、多角的な検証を行い、Ex群に起こっている生体応答が、身体にどの様な影響をおよぼしているのか、明らかにすることを目的としている。
そこで、本年度は、OTにて、骨格筋や肝臓中に起こるだろうターゲット遺伝子について、赤筋、肝臓で検討を行った。その結果、OTの際に肝臓中に見られるATF6の遺伝子発現量の低下や脂肪量の増加は見られなかった。次に、酸化ストレスの指標となるTGFβ-1、小胞体ストレスの指標となるATF6やFoxo1、さらに低栄養状態の指標となるFGF21、IGF1の遺伝子発現量を測定したが、Se(非運動)群と運動群4群の間に有意な差は見られなかった。よって、Ex群は酸化ストレスや低栄養状態を生じるようなOTの状態に陥っていない可能性が強まった。 一方、筋発達に関するMyoDの赤筋中遺伝子発現量を測定したところ、運動群同士の比較ではEx群に対してEx-A群(大人になってから3日一回運動)が有意に増加した。また、Ex-A群はEx群より有意な筋発達もみられ、「休息」がない連続した毎日の運動は、筋肉修復のプロセスに課題が生じる可能性が示唆された。また、Ex群に対して糖新生にかかわる肝臓中PGC1-α、脂質分解に関する肝臓中CPT1およびPPARαにおいて、Ex-A群が有意に高く、糖・脂質代謝の亢進が示唆された。これらの結果から、Ex群の生体応答は、OTというよりむしろ、身体に順応した結果の可能性も示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

それぞれの群について、同時に検討していく必要性を感じたため、同じ群を一気に飼育するのではなく、n数を分けて、5群を同時期に検討している。また6週間という長期期間の検討であるため、全データのn数が集まるのに、時間を要しているが、着実に進んでいる。ただし、各群において、外れ値も存在するため、期間を考えて無駄なく飼育しているが、遅れ気味である。また、以前のサンプルを用いて、腸内細菌叢のデータ解析を行ったが、DNAの状態が悪くなっており、再度検討する必要が出てきた。よって、やや遅れていると評価した。

Strategy for Future Research Activity

毎日運動のEx群におけるOver-trainingの可能性を探ってきたが、現在のところ、その可能性は非常に低いと考えられる結果となっている。しかしながら、大人になってから運動を3日1回としているEx-A群と比較すると、筋発達が見られないという現象について、筋肉が毎日の長期運動に適応した可能性も含め、今後は、筋肉中のグリコーゲン量なども測定していく。また、自発運動で検討をしているため、解剖の時間が影響をしている可能性があり、解剖時間を、運動がピークとなる時間に合わせて行っていく。

Causes of Carryover

数年前に行っていた腸内細菌叢のDNAが状態が悪くなっており、今回の結果が思わしくなかったため、再度、取り直しを行っており、本年度に、もう一度、次世代シーケンサーの測定を依頼する必要が出てきたため。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ヒトのライフステージを考慮した運動パターンがマウスの生体に及ぼす影響 ~オーバートレーニングを引き起こす要因に着目して~2023

    • Author(s)
      竹下温子
    • Organizer
      日本家政学会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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