2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a low-cost simple evaluation method to improve cultivation methods for functional enhancement of mushrooms.
Project/Area Number |
22K02193
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Research Institution | Minami Kyusyu University |
Principal Investigator |
吉本 博明 南九州大学, 健康栄養学部, 教授 (30516919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江口 文陽 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (60337467)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | NF-kappa B / きのこ / 栽培法 / 機能性 / ヒメマツタケ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、きのこの機能性を増強する栽培方法の簡便な評価法を提供することを目的とする。その評価ターゲットとして、きのこに普遍的に存在する抗炎症作用に着目し、炎症反応の上流に位置すると考えられるNF-kBの活性抑制を指標とした評価法の樹立を目指す。先行する研究によって、きのこの抗炎症作用にNF-kBが関与することは明らかとなっており、下流域の炎症反応であるIL-8遺伝子発現抑制等との相関も見出した。しかしながら、NF-kBの発現幅が狭く、十分かつ再現性の高い相関性を見出すに至っていない。 前年度の研究では、NF-kB遺伝子を惹起する異なる惹起剤の検討をおこなった。すなわち、リポポリサッカロイド(LPS)、インターロイキン1β(IL-1b)、腫瘍壊死因子(TNF-a)の3種の惹起剤の比較をおこなった。その結果、IL-1bのNF-kB遺伝子発現量が、汎用されているLPSに比較して、用量依存的に比較的高く出ることが判明したものの、他の機能性との相関を取るほどの幅は得られなかった。 今年度は、これらの点を明らかにするために、細胞種を変えて検討を試みた。ヒト肝がん由来細胞株であるHepG2細胞と正常ヒト線維芽細胞(NHDF)を比較したところ、きのこ抽出物サンプルによるNF-kB遺伝子発現抑制を認めることができなかった。これは、HepG2細胞のNF-kB遺伝子発現が活性化されていることが推察され、本研究における細胞種としては不適切であることが示唆された。また、9種類のきのこ、抽出方法の異なる22種のサンプルを作成し実験に供することができた。 次年度では、細胞種の探索を継続するとともに、NF-kB遺伝子発現を十分に得られる培養条件を詳細に検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の研究においては、複数の細胞種の比較を行うことができた。しかしながら、求める十分な発現量を得るには至らず、更なる条件検討が必要なことが明らかとなった。また、異なるElisaキットの比較検討は未着手となった。 一方、対象となるきのこサンプルについては、9種類のきのこ、抽出方法の異なる22種のサンプルを作成し、比較することができた。 なお、本研究結果は、第74回日本木材学会大会(京都)において発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画では、2年度までに細胞種、培養条件および適切なElisaキットの選定を行う予定であったが、Elisaキットの比較が可能な培養条件の決定までには至っていない。3年度においては、これらの点を明らかにするために、正常ヒト線維芽細胞(NHDF)による比較試験をおこないたいと考えている。
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Research Products
(2 results)