2022 Fiscal Year Research-status Report
アクティブラーニングを促すオンライン学習プログラムの開発と実践
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22K02203
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
羽田野 慶子 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(総合グローバル), 准教授 (50415353)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 大学教育 / 高等教育 / アクティブラーニング / オンライン授業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、これまで発表された実践報告、および申請者自身のオンライン授業の実践記録をもとに、ディープ・アクティブラーニングを促すオンライン学習プログラムの開発を試みるとともに、オンライン授業実践のリフレクションを通してオンライン授業に取り組む教師/学生双方の「新しい日常」をエスノグラフィ的手法で描き出すことを目的とする。 2022年度は、①オンライン授業実践報告のレビュー、②2020・2021年度授業実践記録の再分析、③オンライン+対面を組み合わせたアクティブラーニングプログラムの試行、を行った。 まず、これまでに発表されているオンライン授業実践報告のうち、アクティブラーニングに関するものを中心にレビューし、オンラインによるアクティブラーニングがどのように取り組まれ、どのような効果が上がっているかを検討した。次に、2020-2021年度に申請者が実施したオンライン授業の実践記録5科目分について、ディープ・アクティブラーニングの観点から再分析を行った。これらをふまえ、オンデマンド型授業、オンラインと対面を組み合わせたブレンド型授業、等、複数のパターンで授業プログラムを再構築し、試行した。 プログラム構築にあたっては、学習者の外的活動としての「参加」ではなく、内的活動のプロセスに着目するディープ・アクティブラーニングの考え方を基本としている。具体的には、「教員による一方向的な講義」と同列に捉えられがちなテキスト型教材の有効性を再評価し、オンデマンド教材とリアルタイム(ライブ)形式を組み合わせた学習プログラムを構築している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度以降のオンライン授業実践の記録の整理をおこなうとともに、それらを元に対面形式を適宜導入したブレンド型授業プログラムを構築・実践している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、オンライン授業の導入が教授方法と学習方法の双方にどのような変化をもたらしたかを明らかにするため、教員への聞き取り調査を実施する予定である。オンライン授業でアクティブラーニングを導入してきた複数分野の教員を対象に、オンライン授業導入後のプログラムの変容・改善のプロセスとそこでの気づき、受講生の反応や学習効果、さらに原則対面形式に戻ってからの変化等についてインタビューを行う。
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Causes of Carryover |
2022年度はこれまでの授業実践記録の振り返りと新たな授業プログラムの構築を主におこなったため、経費の使用が抑えられた。また、出張を伴う調査を控えたため旅費を使用しなかった。今年度以降、文献調査、インタビュー調査、学会参加等のため一定の予算使用が必要となる。
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