2023 Fiscal Year Research-status Report
ポストコロナにおける社会関係資本創出を想定したジェロントロジー教育の展開
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22K02318
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Research Institution | Jissen Women's University |
Principal Investigator |
細江 容子 実践女子大学, 研究推進機構, 研究員 (30272876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 桂子 実践女子大学, 生活科学部, 教授 (50311668)
大澤 朋子 実践女子大学, 生活科学部, 講師 (70631985)
越山 沙千子 実践女子大学, 研究推進機構, 研究員 (80823856)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ポストコロナ / 社会関係資本 / ジェロントロジー教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、大学と地域社会との共同・共働により、生涯学習の場面で地域住民のために新鮮で十分に吟味、加工されたSuccessful Agingにかかわる「情報」をジェロントロジー教育のプログラムを通じて提供し、社会関係資本を創出することである。その教材は、生涯学習の場で役立てる方法とそのシステムを構築し、それを展開する中で、柔軟で多様な社会関係資本を地域に創出することで、ポストコロナにおける地域高齢者の心身の健康を向上させ、「プロダクティブ・エイジング(Productive Aging)」を醸成することである。 具体的な研究実績状況は以下の通りである。 1)国内外のジェロントロジー教育研究者の協力を得て作成された生涯教育におけるジェロントロジー教育の研究理論枠組みに基づき、医学、社会福祉学、社会学、教育学、社会老年学等各専門家の総合的助言を得、ポストコロナにおける社会関係資本創出のためのさらなる教材開発を進めた。また、疾病を抱えた高齢者のための“患者学”の実現に向けた構想案を作成した。2)生涯教育におけるジェロントロジー教育・研究が進んでいる欧米の実践的プログラムの調査・研究・評価に基づき、その実践が高齢者の心身の健康と社会関係資本にどの様な影響を与えるかの研究を進めた。3)日本の生涯学習に即したジェロントロジー教育展開のため、その教育・実践が進んでいるUTSAの実践プログラム等を基にウェブページ作成上の問題点を考察した。4)日米共同で開発した教材等を用いて日米研究メンバーによる生涯学習プログラム提供のため、ワークショップ実施案の作成とその協議を東アジアの研究者とZoom等を用いて実施した。5)UTSAの協力を得、医、看護学教育で用いられているウェブ教育等での教育手法を参考に高齢者の向けのウェブ教育実践案の作成とその一部を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「社会関係資本創出を想定した生涯学習におけるジェロントロジー教育」(平成28年度~平成30年度)の研究を基に、教育プログラムの展開手法の開発に関するさらなる研究を行った。具体的には、高齢者のICT学習を試験的に実施し、University of Texas Health Science Center at San AntonioとUTSA East Asia Instituteの協力のもとに、プログラム展開への方向性を模索した研究知見を、プログラムに盛り込むことを計画していたが、コロナ禍の状況が続いた中で全体として研究が滞っていることが多かったといえる。今回は、大学と連携関係にあるH市の協力のもと「プロダクティブ・エイジング(Productive Aging)」といったFourth Ageの肯定的高齢者像と、新たなる生活文化生成による、社会関係資本創出を想定したICT学習とその利用等による生涯学習を行うことで(https://www.jissen.ac.jp/learning/hles/seibun/event2022.html LINEの操作方法についても新たに作成し公開した)、ジェロントロジー教育のプログラムの展開を図ることを予定していた。しかし、コロナ禍で死と向き合う場面が多かったFourth Ageにおいては、肯定的高齢者像の生成が難しい状況が続いたことにより研究がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究での講座はシニアのパソコン等ウェブ初心者向けとして開催しているが、5類感染症移行後もコロナへの不安の多いFourth Age高齢者の意向からウェブ開催となり、十分なプログラムの展開と教育・研究を実施することが出来なかった。2024年度は、2023年度に実施できなかった海外での調査・研究と、UTSAからの研究情報収集、コロナ等の感染状況を鑑みながら対面での教育プログラムの実施とその成果に関わる研究の実施を検討している。
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Causes of Carryover |
今年度の海外研究・調査、実習は、コロナ後のUTSAの研究者の年間スケジュールとそのジェロントロジー教育プログラムの年間計画の変更により、ジェロントロジー教育プログラムに関しての長期の滞在研究・調査、実習が実施不可能となったことが理由である。今後のコロナ等の感染状況や各国のコロナ関連の政策を鑑み、来年度の海外での調査・研究、実習等の実施に費用を充てる予定である。
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Research Products
(6 results)