2023 Fiscal Year Research-status Report
Research on International Student Security and Well-being
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22K02362
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大西 晶子 東京大学, 相談支援研究開発センター, 教授 (10436595)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 留学生 / ウェルビーイング / 安全感 / 高等教育の国際化 / ニュージーランド / ダイバーシティ宣言 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、2022年度の文献・資料調査の結果を踏まえ、制度的枠組みの実際の運用状況等についての調査を開始した。 日本の大学において、留学生のウェルビーイングを保障する環境側の構成要素を明らかにするために、学生のウェルビーイングと安全の保護に関する服務規程が整備されているニュージーランドを事例として取り上げ、その内容について検討を行った。さらに、実際に服務規程が、留学生の受入れ体制の整備や、学生支援の実践等にどのように影響を及ぼしているのかを、現地に出向き複数の大学の関係者、学生自治会等のスタッフ、学生等に聞き取り調査を行って明らかにした。 加えて、文献研究において、少数派構成員のウェルビーイングに影響を及ぼすことが指摘されている、多様な構成員の権利の尊重等に対する大学としての対応姿勢・方針(ダイバーシティ宣言等)について情報収集を行い、日本の大学における宣言の提示状況、内容面の特徴、国際化推進とダイバーシティ推進戦略の関連性等について考察を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は聞き取り調査を実施することが出来たが、訪問時に得たデータの分析等に若干の遅れが出ている。また国際教育の回復を受けて、各国ともにコロナ禍を経た制度整備等が行われているが、各種統計資料の収集、解釈等に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に収集したデータの分析とともに、引き続き国内・国外の高等教育機関において、受け入れ留学生のウェルビーイング保障の枠組みがどのように整備されているのかを制度比較を行いながら明らかにしてく。
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Causes of Carryover |
予定していた学会発表・論文投稿等に若干の遅れが生じているため。次年度は得られたデータをまとめ、発表につなげていく
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