2022 Fiscal Year Research-status Report
生活習慣病発症リスクと発達特性~First 1,000 daysの栄養との関連~
Project/Area Number |
22K02408
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
岩瀬 孝志 香川大学, 医学部, 准教授 (30284368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日下 隆 香川大学, 医学部, 教授 (50274288)
加藤 育子 香川大学, 医学部, 准教授 (00613720)
小西 行彦 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (60528157)
近藤 健夫 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (80747535)
芳我 ちより 香川大学, 医学部, 教授 (30432157)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 生活習慣病 / 離乳食 / 発達特性 / 生活習慣病 / 低出生体重児 |
Outline of Annual Research Achievements |
受胎から2歳までを意味するFirst 1,000 daysはメタボリックシンドロームなど生活習慣が関与する疾病リスクを左右する重要な時期とされ、WHOを中心に小児医療ではこの時期の栄養の改善に取り組んでいる。さらに、この時期の栄養は神経発達にも影響を及ぼし、胎内での低栄養となった児は、特異な発達特性を持つことが報告されている。日常診療においても、生活習慣病健診で異常を指摘された患児は、発達特性をもっていることで栄養指導を含めた管理が難しいことを経験した。しかし、生活習慣病を持つお子様の発達特性に特化した報告はこれまでに少なく、その特徴は見いだせていない。今回、香川県全域で行っている9~10歳児を対象とした生活習慣病健診で異常がある子どもの、胎児期~乳児期の栄養を評価するとともに、発達特性を明らかにすることを目的としている。本研究は、発達障害・生活習慣病・アレルギー疾患を対象とした胎児から小児期にかけてのコホート調査開始に向けての事前調査を予定しているが、今年度の研究機関においては、その一部分について後方視的に胎児期の調査を行い、コホート調査において収集するべきデータ項目について検討を行うことと、香川県三木町でのコホート調査に向けたデータ収集システムの整備を行った。 データ収集項目は、両親の体重、妊娠中の母の体重・児の経過(在胎12週、20週、30週、36週、40週前後)、母胎血液検査(TC、TG、Hb、HbA1C、空腹時血糖、カルシウム、鉄)、在胎週数、出生体重、身長、Apgar score、出生前後の異常の有無、その後においては各乳幼児健康診査での身長・体重、食事の状況、睡眠の状況を調査することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ収集項目をピックアップすることができ、各自治体との連携を行ったうえで、システム構築に向けて前向きに話し合うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在進めているコホート調査の整備に加えて、後方視的に調査を行う。生活習慣病健診を受けた児において知能検査を行い、発達特性をみる。対象は、9~10歳の①生活習慣病健診で異常を指摘され当院を受診した児、②アレルギー等で当院定期受診している、もしくはコントロール群として希望された生活習慣病健診で異常を指摘されていない児、③当院でフォローをしている極低出生体重児とする。
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Causes of Carryover |
今年度の予定では、データ収集の整備を行うための機器整備を行う予定であったが、現時点でできるデータ収集の範囲では、既存のパソコンやタブレット等を使用することで可能であった。来年度以降、収集できる範囲を広げる予定であるため、繰り越した予算を使用する予定である。
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[Presentation] 香川県小児生活習慣病予防健診を契機にみつかった低脂血症と非アルコール性脂肪肝炎の小児例2023
Author(s)
宮本 貴和子, 平場 敬之, 川口 幸穂, 横田 崇之, 井上 依里, 井上 公太, 荻田 博也, 福家 典子, 若林 誉幸, 近藤 健夫, 小西 行彦, 近藤 園子, 西庄 佐恵, 岩瀬 孝志, 日下 隆
Organizer
第126回日本小児科学会学術集会
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