2022 Fiscal Year Research-status Report
農漁村地域の環境が保護者の価値観に与える影響と子どもの生活習慣および肥満との関連
Project/Area Number |
22K02412
|
Research Institution | Tenshi College |
Principal Investigator |
高橋 彩華 天使大学, 看護栄養学部, 助教 (40878427)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 涼子 天使大学, 看護栄養学部, 准教授 (40636825)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 農漁村地域 / 保護者の価値観 / 子ども / 生活習慣 / 肥満 / 環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、農漁村地域において「子どもの生活習慣に対する保護者の価値観」が、地域の環境の影響をどのように受けて形成されているのかを明らかにし、保護者の価値観と子どもの生活習慣及び肥満との関連について検証することを目的としている。 当該年度は、大学研究倫理委員会の承認を受け、1次調査を実施した。調査内容としては、道内の農漁村地域に居住し農業または漁業に従事し、幼児または小学生を養育している保護者5名を対象に、子どもの生活習慣において大切にしていることとその理由、生活している環境や同居家族から影響を受けていると感じることなどについて、インタビューによる半構造化面接を実施した。 研究協力者は全員母親で、職業は農業が3名、漁業が2名であった。家族形態は、祖父母と同居が2名、2世帯住宅居住が2名、祖父母宅が隣家である者が1名であった。現在、逐語録の作成と質的分析を始めている段階であるが、生活リズムやおやつの与え方、食事に関する考え方などについて、保護者の職業に関連した特徴的な語りが聞かれている。今後、質的研究の専門家からのスーパーバイズを受けながら詳細な分析を行い、農漁村地域における「子どもの生活習慣に対する保護者の価値観」を明らかにしていく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の流行によりインタビューの実施時期が遅れたことにより、当初の計画より進捗が遅れている。しかしながら、1次調査としてのインタビューは終了できたため、今後分析を進めていく。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は、質的研究結果を踏まえて、「子どもの生活習慣に対する保護者の価値観」と「地域の環境特性(物理的、文化・社会・経済的環境など)」との関連について、量的研究を行う。対象は道内の農漁村地域に居住し、幼児または小学生を養育している保護者500名程度とし、自記式質問紙調査を実施する。 合わせて、その後に行う「農漁村地域の環境や保護者の価値観」と「子どもの生活習慣および肥満」との関連を明らかにする量的研究実施へ向け、文献検討および質問紙作成を進める。
|
Causes of Carryover |
研究開始時期が遅れたことと、インタビュー件数が予定数より少なくなったことに伴い、交通費や宿泊費、研究協力者への謝礼、テープ起こし依頼費などに減額が生じたことが理由としてあげられる。テープ起こし依頼費については、次年度繰り越して使用する。 その他、質的研究の成果発表に係る費用、量的研究実施へ向けた文献検討や必要物品の購入、調査票の印刷・発送に係る費用、研究協力者への謝礼などに助成金を充当する。
|