2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K02424
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
鈴木 佳奈 広島国際大学, 健康科学部, 准教授 (20443252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 聖美 茨城大学, 人文社会科学部, 講師 (00710089)
西村 太志 広島国際大学, 健康科学部, 教授 (30368823)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | チーム育児 / 親チームの成長 / 夫婦の協働 / コミュニケーション / パネル調査 / インタビュー調査 / ペアデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,未就学児を持つ子育て夫婦に対するパネル調査およびインタビュー調査を通して,親チームの成長過程を子どもの年齢段階と併せて可視化するとともに,親チームの成長に対する子どもからの働きかけを明らかにすることである。 2022年度は(1)既存データの再分析と(2)本プロジェクトでの調査に向けての文献調査を行なった。 1. 既存データの再分析:過去の研究プロジェクトで収集した未就学児を持つ夫婦への質問紙調査およびインタビュー調査のデータについて,「親チーム」としての父親と母親との協働と成長という視点から再度の分析を行なった。チームとしての協働のあり方は子育て期間中常に一定ではなく,比較的良好な均衡状態を保つ時期と,家庭を取り巻く状況の変化の影響を受けて,これまでのやり方ではうまくいかなくなり,軌道修正・試行錯誤せざるを得ない困難さや葛藤が生じる時期とが繰り返される可能性が示唆された。本研究における今後の調査では,どんな状況変化が葛藤期への移行をもたらす可能性があるのか,また,どのような要因が葛藤期から均衡期へのスムーズな転換を促進するのかを明らかにする必要がある。 2. 文献調査:子育てにおける父親と母親の協働に関するた文献を収集し,上記の課題を扱いうる方法論を検討した。先行研究で用いられている尺度等において,夫婦のコミュニケーションの様態に焦点を当てたものが特に有益であろうという感触を得たものの,多くの研究は夫または妻に独立して調査をしており,夫婦のペアデータを収集・分析する手法についてより詳細に検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度に年少の子どもを持つ親への調査を開始し,数年かけて追跡調査を行う計画であったが,コロナ禍の状況が続いているため,経年データに影響を与える可能性を考慮して年度中の調査を見合わせた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の秋から冬にかけて年少児・年中児をもつ親を対象とした質問紙調査を実施する。そのため夏までに質問項目の検討や対象者の選定を行う。 また,2022年度のデータ分析結果を口頭報告または論文で発表する。
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Causes of Carryover |
(理由) データ収集見合わせに伴い,データ収集に関連した人件費と謝礼を次年度繰り越しとした。 (使用計画) データ収集に関連した人件費・委託費,学会報告のための旅費,論文校閲費として執行する予定である。
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