2022 Fiscal Year Research-status Report
被虐待児における読み書き支援効果の持続要因の解明と支援教材の開発
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22K02471
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
後藤 めぐみ (赤塚メグミ) 常葉大学, 保育学部, 准教授 (30709217)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 被虐待児 / 漢字の読み書き学習 / 記憶 / 学習効果の持続要因 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、定型発達児を対象に、漢字の読み書き学習における最適なリマインド条件を検証するための質問紙と評価課題の作成を試みた。評価課題は、新たに学習した漢字単語を標的にした読みおよび書きの課題とした。質問紙では、子ども用と学級担任用の2種を作成し、漢字の読みおよび書き課題に対するリマインド条件として、復習の頻度や方法、漢字の読み書き学習における工夫などについて聴取するものとした。また、学級担任用の質問紙については、実施に際して過度な負担とならないよう配慮した。 一方、被虐待児については児童心理治療施設に入所する児童の協力が得られたので、これらの対象児について学習支援を行った。学習支援は、タブレットPCを用いて施設において個別に実施できるものとした。漢字の読み書き学習における最適なリマインド方略を検討するために、ワーキングメモリの評価を行った。あわせて、漢字の読み書き学習におけるリマインド学習条件として、①音韻ループ活用条件、②視空間スケッチパッド活用条件、③エピソードバッファ活用条件の3つの学習教材の試案を作成した。その際、学習支援アプリに個人のリマインド学習条件を紐づけ、対象児が自身の学習方略について確認できるよう工夫した。条件別のリマインド学習に関する支援方法については、関連する先行研究を参考にしながら、さらに精度を上げる必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、漢字の読み書き学習を行った上で、これに対する複数回のポスト評価課題を実施することによって最適なリマインド学習条件を検証することを目的とする。記憶の忘却と再固定化に関する検討は定期的な評価が必須であるが、コロナの影響に加えて、2022年9月末の台風による水害の影響も続き、定型発達児を対象にした検討は計画通りに進まなかった。そのため、今年度は定型発達児を対象としたリマインド学習の発達的変化を評価するための質問紙や評価課題の準備期間にあてることとなった。 一方、被虐待児を対象とした検討は、タブレットPCを用いて遠隔実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、既に研究協力を得た公立小学校に対し、既に作成した支援課題と評価課題を用いて、定型発達児のリマインド条件における発達的基準値の測定を行う予定である。また、この研究成果について、日本特殊教育学会と日本LD学会において報告する。
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Causes of Carryover |
2023年度は、新型コロナの影響に加え、静岡県に上陸した台風15号の水害によって通常の学校を対象にしたフィールドワークが困難であった。そのため、計画通りの使用額には至らなかった。
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