2022 Fiscal Year Research-status Report
理科の教員研修を通したICSTシステムによる理科授業の実用化
Project/Area Number |
22K02490
|
Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
長谷川 正 東京学芸大学, 教育学部, 名誉教授 (40134770)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 和雄 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00301169)
松川 正樹 東京学芸大学, 教育学部, 名誉教授 (30127914)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | ICSTシステム / コンセプト・フロー / 科学的思考 / チェックテスト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ICSTシステム(Instructional Charts for nurturing Scientific Thinking;科学的思考を育成するための指導チャート)を用いた理科授業を実用化させるため、小中高等学校の学習指導要領理科の単元についてこのシステムを適用し、作成した教材を授業と教員研修で実践し、その教材と指導法と評価法をマニュアル化することを目的とした.本研究では、次の 3つの関連する内容について研究を進めた: 1)ICSTシステムによる小中学校理科の授業の教材の開発 ー 小学校のいくつかの単元について、ICSTシステムを用いた教材を開発し、観察・実験で習得した概念を基に,設計したコンセプト・フローの流れに沿って到達目標とする最上位の概念を形成できることを明らかにした.また、中学校の内容について、演繹的、及び、帰納的なコンセプト・フローによる教材科発について検討した. 2)児童・生徒の科学的思考力の形成を評価するチェックテストの開発と実施 ー ICSTシステムによる授業により児童・生徒の科学的思考力や問題解決力が育成されたか評価するため、ルーブリックを用いる方法、児童・生徒による論理的な文章表現を用いる方法などについて検討し、これらの方法による評価の有効性について考察した. 3) ICSTシステムによる授業の実用化の検討 ー ICSTシステムについて、研究協力者との研究会を通して、その実用化について検討するとともに、今後の研究の進め方について協議した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画どおりに教材開発とその実践が進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も当初の計画通り、ICSTシステム(Instructional Charts for nurturing Scientific Thinking;科学的思考を育成するための指導チャート)を用いた理科授業を実用化させるため、小中高等学校の学習指導要領理科の単元についてこのシステムを適用し、作成した教材を授業と教員研修で実践し、 その教材と指導法と評価法をマニュアル化することを目指し、次の3つの関連する内容について研究を進める: 1)ICSTシステムによる小中学校理科の授業の教材の開発 ー 小中高等学校の単元について、ICSTシステムを用いた教材を開発し、設計したコンセプト・フローの流れに沿って到達目標とする最上位の概念を形成について評価する. 2)児童・生徒の科学的思考力の形成を評価するチェックテストの開発と実施 ー ICSTシステムによる授業により児童・生徒の科学的思考力や問題解決力が育成されたか評価するため、特に、児童・生徒による論理的な文章表現を用いる方法などについて検討し、これらの方法による評価の有効性について考察する。 3) ICSTシステムによる授業の実用化の検討 ー ICSTシステムについて、研究協力者との研究会を通して、その実用化について検討するとともに、今後の研究の進め方について協議する.
|
Causes of Carryover |
本研究期間は、ICSTシステムを用いた理科授業を実用化させるため、1)ICSTシステムによる小中学校理科の授業の教材の開発 ー 小学校のいくつかの単元について、ICSTシステムを用いた教材を開発するとともに、2)児童・生徒の科学的思考力の形成を評価するチェックテストの開発と実施を研究協力者とともに行った。本年度、実施したICSTシステムを用いた教材開発やその実践は、これまでリソースを用いて行ったため、物品費の使用を抑えることになった。また、新型コロナウイルス感染症による学校等への入校制限のため、学校への訪問や打ち合わせを行うことができなかったため、旅費の使用が制限された。次年度へ繰り越した予算に基づいて、より多くの教材開発やその実践が可能となる。
|
Research Products
(1 results)