2022 Fiscal Year Research-status Report
国語科の授業におけるナラティヴ・メソッドの有効性に関する実証的研究
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22K02519
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
丹藤 博文 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (70523380)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 物語分析 / 授業方法の開発 / 国語 / 語り |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、国語科の授業におけるナラティヴ・メソッドの有効性を実証的に明らかにする点にある。すなわち、小学校から高等学校まで国語の教科書に取り上げられる「語り」が読みにおいて、可能生があるのかを具体的に明らかにすることを企図している。そのために、小・中学校の国語の授業において実際に物語や語りの実践してもらわねばならない。そこで、1年目は、何人かの学校の教師に声をかけ、本研究の目的・方法・展開等にについて説明をし理解と協力を得るところから始めた。ナラティヴ・メソッド研究会として7名の参加者を得た。そして、合計4度、オンラインと対面により、説明会を実施した。 第1回(ZOOM)、研究の目的・方法等概要について説明し、協力をお願いした。第2回は(対面)、物語論・語り、および国語の授業における物語分析の意味を解説した。そして、今後の研究の進め方について協議した。第3回(ZOOM)、実践できる文学教材について指導案を提出してもらい全員で検討した。第4回(対面)は、引き続き指導案について検討したり、すでに実践した内容についての発表と質疑を行った。期間中、代表者が協力者の学校に赴き、授業を参観して、具体的に検討したりもした。また、協力者とは、求めに応じてzoomで指導したり協議したりもした。 小学校国語教科書3年生に登場した「語りといった分析方法は、はたして小学校3年生に理解できるのか、そして、それら分析方法は読み深めることに効果があるのかといったことが研究の具体的内容であるが、4年生「ごんぎつね」では読みがてぎることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実際に授業をしてもらえる研究協力者として、小学校4名、中学校2名、教職大学院生1名に参画してもらえることになった。そして、すでにそれぞれの学年の国語教科書に採用される文学教材をもとに語りを意識した授業を行ってもらっている。代表者も授業に参加することもできた。コロナの影響が懸念され、オンラインでの研究会開催になったこともあるが、1年目としては、おおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は、それぞれ1年目で得られた授業記録・指導生徒の反応をもとに、代表者と研究協力者とのあいだで研究協議を行う。まずは、ナラティヴ・メソッド研究会の内部で、国語の読みの授業における物語分析や語りの研究成果や課題をまとめたい。そのうえで、研究者・学校教員などを招聘し、シンポジウムを実施して、意見や批正を得たいと考えている。シンポジウムをもとに、研究会内でさらに検討を重ねることが2年目の予定である。最終年度には、学会で発表し、報告書として発行しすることにしている。 学校教育、国語の授業における物語分析(語り)の有効性を明らかにし、小学校・中学校での分析方法の系統性・段階性を明らかにしたい。
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Causes of Carryover |
令和4年度は、コロナ禍により、学会や研究会がオンラインで行われ、旅費の未使用分が生じたこと。また、本科研にかかわる研究会もオンラインで実施せざるをえないことが多く、図書・パソコン等の物品の購入を見送ったことなどが主な原因である。令和5年度は、学会も対面で実施される見込みである。また、研究会も集まって授業を動画再生して検討するためのパソコン等を購入したり、図書を購入して研究を進める計画である。
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Research Products
(1 results)