2022 Fiscal Year Research-status Report
体育科における子供の問題発見・解決能力、言語能力を育む指導方法の検討
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22K02532
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
高田 大輔 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 助教 (00738411)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 体育授業 / 情報活用能力 / 問題発見・解決能力 / 言語能力 / 発問 |
Outline of Annual Research Achievements |
学習指導要領(平成29年3月告示)では、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善を推進することについて明示している。これは平成20年学習指導要領において、 子供の情報活用能力、問題発見・解決能力、言語能力の向上が他の能力に比べ、十分育まれていなかったことが理由の一つと言えよう。そこで本研究では、体育授業においてこれらの能力を向上させるべく、発問を効果的に活用した学習指導の有効性を検証することを目的とした。本研究を進行するにあたって、①発問を活用した学習指導に関する調査研究、②発問を活用した学習指導とそうでない学習指導の比較研究、③発問を活用した学習指導を熟練教師と若手教師が行った場合の比較研究、④教職志望学生あるいは初任教師を対象に、発問を活用した学習指導の適用可能性を検討する実践研究の4つの研究課題を設定している。 2022年度は、研究課題①について取り組んだ。当初は「複数の小学校にアンケート調査を行う」もしくは「いくつかの授業実践を撮影し、教師行動と子供の学習活動・学習成果の実態調査を行う」のどちらか一方を通して、教師の指導や児童の学習状況の実態を把握する予定であった。しかし、より詳細な実態把握を行うため両方からアプローチすることとした。アンケート調査については、先行研究から調査する内容、項目等を抽出し、調査会社や研究協力者と調査票を作成中であり、2023年度内に調査を実施する予定である。授業実践による実態調査については、新潟市内の小学校で2つの授業実践について撮影することができた。小学校高学年の器械運動授業であったが、どちらの授業でも発問を活用した学習指導が行われていた。今後、より詳細な分析を行い、教師の指導や児童の学習成果等に関する実態把握を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
先述したとおり、実態調査については、2つの授業実践について撮影することができた。今後、詳細な分析を行っていくが、それと並行して他の授業実践も追加で撮影していく予定である。アンケート調査については、現在調査票を調査会社や研究協力者と協議しながら作成中であり、2023年度内に調査を実施する予定である。これらを踏まえて、進行状況を「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては、前年度に撮影した授業実践データの詳細な分析を行い、指導の実態や児童の学習活動・学習成果の実態について明らかにしていく。また、アンケート調査では、ある程度の規模で実施し、発問を活用した学習指導を「どの程度」「どのように」行っているかについて明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
研究協力校として予定していた新潟県外の小学校において授業撮影を行わなかった。そのため、旅費や人件費を使用しなかった。また、アンケート調査票の作成が遅れたため、その分の経費を使用していない。したがって、次年度に旅費や人件費、アンケート調査の外部委託費用として使用する予定である。
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