2022 Fiscal Year Research-status Report
Development and effectiveness of diversity education materials for early childhood and childhood: Focusing on guilt and shame.
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22K02566
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
石川 隆行 宇都宮大学, 共同教育学部, 准教授 (50342093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 鮎美 島根大学, 学術研究院人間科学系, 講師 (90638181)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 罪悪感 / 恥 / ダイバーシティ教育 / 教育教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
わが国では,多様性を尊重する社会を目指すことから,ダイバーシティ教育に積極的に取り組むことが重要な課題であり,新たな教材開発が求められる。子どものダイバーシティの醸成には,子ども自身の罪悪感,恥の育成が重要との指摘がある。現在,ダイバーシティ教育に関する教材は,幼児期,児童期を対象としたものが少なく,幼少連携を含めた教材が必要である。本研究では,罪悪感と恥に着目し,幼児期,児童期を対象とした新たなダイバーシティ教育の教材開発を進めることを目的とした。 2022年度は研究の第1段階として,ダイバーシティ教育について小学校教諭に対するインタビュー調査を行った。その結果,ダイバーシティ教育については重要と考えているが,どのような内容や教材が児童に適切なのかという不安の声が教師に多かった。 次に,ダイバーシティ教育教材の検証を行い,既存のダイバーシティに関する絵本を参考に,新たな内容の教材を作成した。新たな教材における内容は性的マイノリティに関するものとした。作成した教材を用いて,教材を熟読前後の性的マイノリティの意識,偏見および視点取得について大学生を対象に検討した。その結果,教材を熟読後,偏見が抑制され,視点取得が大学生において高まることが明らかになった。ダイバーシティを考える点において,性的マイノリティに関する理解には,偏見と視点取得が関連する可能性があり,2つの心理特性を含めた教材の作成が重要であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究における第1段階の目的であるダイバーシティ教育の意識調査と,従来のダイバーシティ教育教材に関する検証を一部実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は作成した教材について罪悪感,恥を喚起できるよう検討し,幼稚園,小学校の教育現場において実践,評価を行うという本研究の第2段階の目的達成を目指す。
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Causes of Carryover |
コロナの継続的な影響により,ダイバーシティ教育の教材検討が幼稚園,小学校にて十分な展開ができなかった。2023年度は,第2段階の研究目的を達成するため,当該助成金を使用する。
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Research Products
(1 results)