2023 Fiscal Year Research-status Report
教育虐待を題材にしたEducation for allな教師教育プログラムの開発
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22K02607
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Research Institution | Kawamura Gakuen Woman's University |
Principal Investigator |
佐瀬 茜 (叶内茜) 川村学園女子大学, 生活創造学部, 准教授 (80849092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 真弓 川村学園女子大学, 生活創造学部, 教授 (20825286)
齋藤 美重子 川村学園女子大学, 生活創造学部, 教授 (60748987)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 教育虐待 / インクルーシブ教育 / ヒアリング / 教師教育 / 子どもの居場所 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ケアの概念を基盤とした教育虐待に関する教師教育プログラムを開発することを目的とする。さらに開発したプログラムを社会教育の場において展開させるため、教育虐待を社会的側面から捉え直し、その課題を明らかにする。質問紙調査・ヒアリング調査・フィールド調査を通して、次の2点を明らかにしていく。 (1)教育虐待の実態を社会関係性の視点から明らかにする。 (2)ケアの概念を援用した個別最適な学び・協働的な学びの一体化を保障するための教師教育プログラムの開発、社会教育への展開。 本年度は、研究計画のとおり令和5年度日本家政学会第75回大会での研究発表を行った。現在は、当該学会からの依頼論文の寄稿に向けて執筆を進めている。 子どものための居場所に関する調査結果より、居場所を提供している各機関では受け入れの条件や支援体制は異なっているものの、子どもたちが家庭や学校以外の居場所と繋がるきっかけとして、学校からの支援の必要性を挙げていた点が共通していた。また、子どもたちにとって自分自身の親ではない大人との関係性がつくられる場としても学校が果たす役割は大きいといえるだろう。各機関が求める学校への期待としては、学校と機関との関係性をつくることや、学校で子どもが権利や多様性について学ぶ機会があること、子ども自らSOSを出す力・相談する力を身につけることが挙げられた。 本年度は年度途中で研究を中断しなければならない事情が生じたため、研究計画の一部を変更した。新たなフィールド調査は実施せず、教育虐待や教師教育に関する文献研究を中心に行った。令和5年10月より、研究の一時中断手続きを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の産休・育休の取得に伴い、年度途中で研究中断の手続きを行ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和7年度より、研究を再開予定。 これまでに得られた調査結果をもとに質問紙の項目を選定し、成人を対象とした大規模実態調査を実施し、教育虐待の実態を社会関係性の視点から明らかにする。 また、ケアの概念を援用した個別最適な学び・協働的な学びの一体化を保障するための教師教育プログラムを開発し、教員養成課程における実践をふまえて内容の再検討を行う。 さらに、社会教育の場においてもプログラムを展開し、アウトリーチ活動を通して研究成果を還元していく。開発したプログラムは、書籍やweb上で公表するとともに、研究の成果については学会、論文にまとめ発表する。
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Causes of Carryover |
本年度は年度の途中で産休・育休の取得により研究の一時中断手続きを行ったため、次年度使用額が生じた。 次年度使用額については、研究再開後の大規模調査のための費用とすることを予定している。
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