2022 Fiscal Year Research-status Report
A Study of Intervention Support for Trauma-Informed Practices in Schools
Project/Area Number |
22K02659
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
瀧野 揚三 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (60206919)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | トラウマに配慮した実践 / 介入的支援 / 学校心理学 / 心理教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、学校におけるトラウマに配慮した介入的支援体制の展開のため、児童生徒のトラウマの問題に包括的に対応する体制づくりの導入、支援体制の有用性について検討し、研修やコンサルテーションの機会をとらえて広めることを目的としている。TICは、これまでの学校危機対応と危機からの回復に向けた介入的支援と、基本的な方向性を同じとする取組みであり、介入的支援経験を活用しながら対応できるものである。 今年度は、逆境的体験等のある児童生徒の理解、リスクを減らし二次被害の防止など学校におけるトラウマを念頭においた包括的な介入的支援体制の導入のため、小学校と中学校各1校で研修会を計画し、研修後のコンサルテーション、継続的な事例検討会を実施した。TICの考え方が児童生徒にかかわる教員に徐々に理解されるようになり、トラウマに配慮して教室内外における当該児童生徒との対応にあたっていただけるようになった。さらに、学校危機対応の経験のある東日本大震災の被災地の教育委員会と連携しながら、情報共有の機会、管理職向けのコンサルテーションの機会をを設定した。児童生徒のトラウマの理解と対応を解説するために解説資料を活用した。また、附属学校の教員研修、教職大学院の講義、学校安全推進センター、校長会、教育委員会等での研修会でTICの取組みの紹介を行った。感染症への制約が徐々に緩和されるなか、TICの考えを背景に実践されている徳島県の中学校の視察を行い、今後、定期的なコンサルテーションに機会を設定することとなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
学校におけるトラウマを念頭においた包括的な介入的支援体制の導入のために、1つの小学校、2つの中学校で研修会を計画し、研修後のコンサルテーションを予定した。教職員を対象に、トラウマ体験から生じる児童生徒の問題に対する共通理解に焦点をあてた研修を予定し、加えて、定期的にケース検討などのコンサルテーション活動も実施し、研修内容を補足する取組みを計画したが、1小学校を除き、学校の予定が大幅に変更になり、研修会とコンサルテーションの実施が延期になった。そのなかで、教職大学院の講義、校長会、教育委員会、メンタルサポートセンターの研修会等では、オンラインで、TICの取組みの紹介を行なった。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度までの取組みを継続しながら、感染症の制約があるなかで、トラウマインフォームドケアの導入と継続実施、新規に研修を始める学校にむけて、研修と継続的コンサルテーションのでの実施準備を行なっていきたいと考えている。被災地の教育委員会や学校、本務先の学校安全推進センターにおける研修会等で機会をとらえて取組みの紹介を継続して行っていきたい。オンラインやオンデマンドでの研修の可能性も検討していきたい。学校における支援につなげるために、新たな子どもと保護者向けの認知行動療法についての研修の成果も、学校におけるケ継続的コンサルテーションに生かせていけたらと考えている。また、実践先進地である米国の学会等でも情報収集を継続する予定である。米国の学会や研修会等で、オンラインでの学会参加により、情報収集を継続し、研究を進めていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
感染症の蔓延により、予定していた研究を進めることができず、物品費、旅費等が利用できなかった。 感染状況の改善と感染症対応策を取ることで、本年度に物品費、旅費等として使用する計画である。
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