2022 Fiscal Year Research-status Report
学習者の動作変容を促す指導言語に着目した安全かつ最適な指導法の開発
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22K02665
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Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
井口 成明 桐蔭横浜大学, スポーツ健康政策学部, 准教授 (50940433)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 安全教育 / 指導言語 / 動作分析 / 水底衝突事故 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、競泳の飛び込み動作を対象に、指導者の指導言語によって児童、生徒、選手の運動における安全性や競技性がどのように変容するか明らかにすることを目的としている。 令和4年からの1年間では、令和4年11月に質問調査の予備調査をおよそ200人の高等学校競泳選手こ実施し、飛込スタートにおけるに動作におけるにおけるヒヤリハットがおきるシチュエーションについて明らかにした。予備調査の結果は、競技的な動作変容をうながすことが安全性を低下させる可能性を示唆している。より詳細に指導言語と動作の安全性や競技性のへんどうを検討するために、アンケート調査の本調査をしている予定している。そのために高等学校体育連盟に調査委依頼を申請し、競技大会に参加している生徒(およそ1,000人)を対象に、実施する質問調査用紙の作成、申請依頼を行い、調査許可を受理することができた。さらに、本研究の質問調査を広範囲まで広げることも検討にいれ、複数の県に質問調査に関する説明と依頼をおこなっている。 また、指導者の指導言語によって学習者の競泳のスタートにおける動作、入水角度、入水後の深度等がどのように変化するのか検証する実験システムも構築できた。スタート台横からのカメラ、水中カメラでの撮影した映像を機械学習による解析、慣性センサーによるデータ収集により、正確に入水角度、深度の測定をおこなうことができることを予備実験で確認できた。現在、本実験のプロトコルを作成し、実験のを準備をすすめている。 。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の調査内容は、水泳指導者の安全配慮に関する思考、態度と学習者である生徒の練習への取り組み、安全能力の向上、事故防止のための事前準備、冷静で安定した運動活動について、どのような言語と指導によって学習者に伝えられていて、その指導をどのように受け入れて活動されているかを質問調査によって明らかにすることがひとつの目的になる。この調査について、調査依頼させていただく東京都高等学校体育連盟水泳専門部からも快諾をいただき、事故防止のために協力を惜しまないという研究に対するコメントまでいただいている。さらに質問調査が、参加高校生に理解でき回答しやすいものであるかを調べるため予備調査を、東京都の地域大会で実施し、有効性まで確認することができている。 また、被験者である水泳部生徒に実施するスタートにおける動作分析実験についても、予備実験を終え、スタート時の運動、入水角度、入水深度を正確に測定、比較できることを確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年5月27,28日に実施される東京都高等学校春季水泳競技大会で、質問調査を実施する予定である。質問調査の結果については、同年9月までには集計を完成させ、日本安全教育学会での研究発表と査読論文として発表を計画している。令和5年11月~令和6年3月の期間で、スタート動作実験を実施し、指導者における学習者への声掛け等による動作変容についてを明らかにしようと考えている。
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Causes of Carryover |
今年度は、各競技会でアンケートの実施等が間に合わず実施することができませんでした。更に、そのアンケートを基に実施される飛び込み動作、水深度実験等も実施できずにいますので、次年度アンケート調査の集計費や実験器具の追加購入、プール借用料等で、次年度の使用金額計画以上の金額になることは必至と思われます。
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