2022 Fiscal Year Research-status Report
中学校でのカリキュラム・マネジメントを支援する地域間伐材を活用した木工教材の開発
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22K02674
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
内田 伸 石川工業高等専門学校, 建築学科, 准教授 (40321426)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 木工用教材 / 間伐材 / 木工加工 / 森林組合 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初,既に連携できていた中学校教諭の海外への転職により,これまでの打ち合わせがいったん白紙となった。そのため学校長へ研究趣旨や概要についての説明を行い,改めて,後任教員と基礎情報交換より再開することとなった。またコロナ禍での演習系科目の授業実施には,イレギュラーなケースが多く,以下のように研究方法の順序を組みなおすこととした。 中学校に対しては,関連6校への,基礎データ収集とし,技術の授業での使用教科書,使用教材,実施学年,実施時期および期間,使用工具(工具購入の有無),授業時の生徒1になたりの作業スペースや材料などの保管スペースの確認等である。中学校間で,作業スペースや利用可能工具に多少の差があることを把握した。よく利用されている技術用教材を購入した。また,配慮すべき事項として,2021年度頃より,市販品の木工教材価格においても値上げは発生している。少し遅れてではあるが,2022年度において森林組合が扱う県産材の杉の間伐材の価格が,ウッドショックの影響により150%まで高騰しており,受注数量によっては割高になる可能性が生じた。提供する教材の費用を抑えることは,導入に際しての課題となる点の指摘を受けた。 基礎的情報収集と並行し,中学校教諭への開発教材のモデル紹介資料の作成を行う。完成品はもちろん,使用する材料,使用工具や必要な作業スペース,大まかな材料費目安の資料および,各加工作業の様子や目安となる所要時間などをまとめるに取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
中学校内での,コロナ禍での影響の把握が不十分であり,これまでの連携教諭が遠方地(海外)への転職することは予想外であった。担当教諭が変ることで,授業進行方法にも大きく影響があるため,進捗や進め方に関しては改めて新規担当者と打ち合わせの上,進め方やスケジュールは調整するよう依頼があった。また中学校教諭には,教材開発が通常の授業進行へ影響が出かねないとの懸念を持たれている感触もある。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年5月上旬には,新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行により,授業実施方法もコロナ禍以前を念頭に置く方向で動くことが期待される。このタイミングで,新規の教材開発,教材提案が行えることを好機と捉えたい。 中学校教諭には,教材開発が通常の授業進行へ影響は出さないことや,負担の少ない進め方へに十分な配慮を行う。また各学校での新規工具購入の可能性や費用面に関しても早めに協議し,把握する。 本年度は,大まかな授業時間(制作に要する)や費用目安を示したうえで,サンプル家具を見ていただき,感想意見集約を優先したいと考えている。
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Causes of Carryover |
当初購入予定であった中学校用で現在使用している教材把握において,担当者の交代,教材費値上げに対して変更が検討されており,同様の教材キットおよび使用工具セットの購入を見送った。試作用木材も,材料費高騰の影響があり購入時期を見送ることとした。 また木工作業の様子の記録動画撮影には,定点観測とは別に,その都度手元を捉えることが有効であると判断し,撮影補助機材の購入に変更したためである。合わせて,試作制作作業が見送りとなったため人件費を使用しなかった。
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