2022 Fiscal Year Research-status Report
高齢者×大学生が開発するwithコロナ地域健康増進プログラム
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22K02727
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Research Institution | Kinjo University |
Principal Investigator |
木林 勉 金城大学, 医療健康学部, 教授 (30512397)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 世代間交流 / プロダクティブ / 健康プログラム / 大学生 / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域の学修フィールドで学生と高齢者が協同学習で提案するwithコロナにおける特有のプログラムを企画・運営し、学生への教育面と高齢者の健康増進効果を明らかにする。研究データ取得期間は2023年9月から2月までとし、石川県白山市及び野々市市在住の地域高齢者を対象とする。 ①地域ウオーキングの作成は、屋内での活動量の拡大を狙い、大型ショッピングセンター内にて実施する。現在企業の了承を得ることができ日程等を詰めている。地域高齢者と学生が一緒に距離と休憩場所、所要時間などを割り出し、実際の活動量はウェアブル測定器(リストバンド)で測定する。現在つなぐためのタブレット等の作業をしている。「歩く前の準備運動」「ポールウォーキングのすすめ」のレクチャーを付加するための準備を進めている。②在宅用体操動画の作成(本大学と国立長寿医療研究センターが共同で作成した「在宅活動ガイド)は終え、実際に公民館や地域のサークルなどで展開している。今後媒体はYouTubeやCD、スマホのアプリへとつなげていくよう具体案を検討中である。③大学と複数サロンを結ぶ体操ライブは新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行に伴い対面で実施することとし、2023年5月と6月に試験的に健康体操やレクリエーション、交流事業を実施した。 (1)プロセス評価;学生の学修成果は、達成度評価(ルーブリック)を活用し、活動参加の目的や意欲、自分の課題、活動に参加して自分の課題がどう変化したかなど、アンケートやインタビューからテキストマイニングする予定である。(2)アウトプット評価;実績においては学生が主体的に行った事業について数値化をはかる。(3)アウトカム評価;地域高齢者の運動効果による判定指標は、身体組成体内成分測定装置、6m歩行速度、基本チェックリスト、簡易栄養状態評価表などを用いた身体機能評価と心的指標評価とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大学と複数サロンを結ぶ体操ライブは、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行に伴い対面で実施することとした。ライブによる伝え方よりやはり直接息遣いや立体的なジェスチャーを含むバーバルコミュニケーションが効果をあげると判断した。それにむけて、学生とともに大学や大型ショッピングセンター内で展開することとする。学生への教育として4月から対象学生への教育を開始し、能動的行動教育を用いた介護予防指導者養成プログラムの開発、身体障害者に対する態度の肯定化教育、人とのつながり形成と専門職の関わり方など保健・医療・福祉職種養成課程では不可欠な教育と社会貢献に繋がる意義深いテーマについて実施している。 学生の学修成果は、達成度評価(ルーブリック)、活動参加の目的や意欲、自分の課題、活動に参加して自分の課題がどう変化したかなどはアンケートやインタビューについては現在パイロット的に検証している。対面でのやり取りを活かせるような項目への変更と半構成的インタビューへの整合を考慮した。 本研究は成熟した指導力、豊富な知識や経験・技術、特技、文化的存在感などの地域高齢者の持つ資源であるプロダクティブを特徴としていることから、対象者の中からその選定をする必要がある。高齢者の対象者が決定した段階でどのように抽出するか、どの段階で発揮してもらうかを現在アセスメントも含め検討中である。 大型ショッピングセンターや世代間交流のツールとなるe-sportsについて新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行に伴い企業や関係団体との調整中である。
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Strategy for Future Research Activity |
地域住民と協同して課題やニーズを捉え、行動と振り返りを重ね、解決に導く力、実行力を養う教育が大切である。また、本研究の特徴である成熟した指導力、豊富な知識や経験・技術、特技、文化的存在感などの地域高齢者の持つ資源の活用は、理解度や習熟度にも効果的に働きかけると考える。 本大学は地域に開かれており、地域住民を受け入れやすく、学生は早期から実践の場へ赴き、地域の専門職や行政職などの資源との関わることができることから新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行に伴い、オンラインから対面へスムーズに移行し、雰囲気がより伝わりやすい環境を取り戻している。本学は2007年から地域活動として取組みを開始し、地方自治体や地域に密着した産官学融合を目指した活動を展開しているので、3年前の状態へ戻す手立てを整えることでスムーズに展開できると推測する。 次の評価について具体的なものを作成している。パイロット的に運用することも含めプロセス評価;学生の学修成果は、達成度評価(ルーブリック)を活用し、活動参加の目的や意欲、自分の課題、活動に参加して自分の課題がどう変化したかなど、アンケートやインタビューからテキストマイニングする予定である。(2)アウトプット評価;実績においては学生が主体的に行った事業について数値化をはかる。(3)アウトカム評価;地域高齢者の運動効果による判定指標は、身体組成体内成分測定装置、6m歩行速度、基本チェックリスト、簡易栄養状態評価表などを用いた身体機能評価と心的指標評価とする。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後についての対応が異なることが想定され、必要物品等の仕様や数量については修正した研究計画に則して購入する必要があったため。 測定機器のバージョンアップを待ち、測定値の正確性をあげる必要があったため。 新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後のリハビリテーション関連職種の連携やスポーツ団体の対応について学会等で情報収集する必要があったため。
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