2023 Fiscal Year Research-status Report
職務の接続性に着目したインターンシップの有効性に関する縦断研究
Project/Area Number |
22K02728
|
Research Institution | Kyoto University of Advanced Science |
Principal Investigator |
三保 紀裕 京都先端科学大学, 経済経営学部, 准教授 (80604743)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 智晶 京都産業大学, 共通教育推進機構, 准教授 (70468297)
寺田 盛紀 京都先端科学大学, 経済経営学部, 客員研究員 (80197805)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | インターンシップ / 職業臨地実習 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度に引き続き、第1次調査を実施した。大学9校,専門学校3校,2つの企業の内定者,総計246名の調査協力を得ることができた。2022年度の調査データと合わせると398名となり,概ね予定していた調査協力者数の確保ができた。 前年度の課題としていた,職務的接続性のばらつきについても一定担保することができ,本研究が当初計画していた「職務的接続性の違いに着目した比較分析」についても実施可能な見通しが立った(なお,ここで述べる「職務的接続性」とは,「専門教育と関連したインターンシップと入職後配置職務との接続関係」を操作的に定義したものである)。これらの調査を通じて得た「職務的接続性」が高い領域は看護・柔道整復・幼児教育,中程度の領域は工学,情報,メディアであった。 2023年度はこれらに関連するものとして,3編の論文を刊行した。2022年度の調査データを対象として,(1)コンピテンシーに対して実習経験・学修内容が与える影響についての検討,(2)看護・柔道整復・幼児教育の3領域を中心とした詳細分析,に関する結果などを整理した。これにより,職業実習経験に加え,実習内での学修行動がコンピテンシー形成に対してポジティブに寄与していること,そして看護・柔道整復・幼児教育の3領域における少数性者のコンピテンシー形成度が多数性者よりも高く,少数性者の学修に対する意気込みの強さが明確となった。これらの結果は,今後の研究を推進する上でも意味あるものとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度の計画の遅れを踏まえ実施計画の見直しを行い,2023年度も第1次調査を実施した。こちらの調査により,当初予定していた調査協力者数の確保ができたことから,上記の評価としている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,2025年度以降に実施する第2次調査に向けた項目精査ならびに,これまでの調査データの分析を行うこととしている。
|
Causes of Carryover |
調査協力謝金ならびにこれに伴う調査旅費の支出の影響を受け,次年度使用額が計上されることとなった。2024年度は研究成果の一部を学会報告する予定としていることから,これらの旅費等に支出していく予定としている。
|