2023 Fiscal Year Research-status Report
高等学校の通級指導における協働:作業療法士によるコンサルテーション・モデルの開発
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22K02749
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
倉澤 茂樹 福島県立医科大学, 保健科学部, 教授 (40517025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立山 清美 大阪公立大学, 大学院リハビリテーション学研究科, 准教授 (70290385)
塩津 裕康 中部大学, 作業療法実習センター, 講師 (60790483)
田中 善信 福島県立医科大学, 保健科学部, 助教 (70769744)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 通級による指導 / 高等学校 / 作業療法 / コンサルテーション / 発達障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
制度化されて間もない高等学校での通級指導は「効率的かつ効果的な教育システムの構築」が重要課題となっている。高等学校では発達障害による不適応によって精神疾患を併発することも少なくない。したがって、発達および精神分野において治療・支援技術を有する作業療法士の参画が期待される。先行研究において我々は初等教育における作業療法士のコンサルテーション・モデルを開発し、特別支援学校や通常の学級で実践を重ね、その有用性を確認している。本研究は、現行のコンサルテーションで活用しているプロトコールを改変し、高等学校における通級指導に特化した作業療法士によるコンサルテーション・モデルを開発することを目的とする。 有効性および実行可能性が示されれば、高等学校における通級指導の更なる充実のために、教員と作業療法士の新たな連携・協働へと展開できると考える。 研究代表者および共同研究者は大阪府と福島県の3つの高等学校でコンサルテーションを実施しており、来年度はさらに1つの高等学校の研究協力の内諾を得ている。学校コンサルテーションの実践を通じて、アセスメント・シート等のプロトコールの見直しをすすめている。加えて、介入・支援モデルも対象者の認知特性や療育状況に応じて複数の支援技術が必要であるとの端緒を得ている。その一部の事例について、学術誌「作業療法」に投稿し、2つの実践報告が受理されている論文名「高等学校の通級指導におけるCognitive Orientation to daily Occupational Performance(CO-OP)の実践」「高校の通級指導における学校作業療法―自閉スペクトラム症児に対する自分研究の実践―」
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、参加協力校の確保に時間を要することを危惧していたが、教育委員会の協力により研究フィールドを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
更なる研究参加の呼びかけと成果報告
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Causes of Carryover |
研究の成果報告や情報収集のための学術集会がWeb開催となったこと、研究参加協力校が3校であり、学校訪問が効率的であったことにより当初予定より、旅費が少なかった。今後、海外で開催される学術集会等への参加を検討しており、次年度以降への繰り越すこととした。
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