2023 Fiscal Year Research-status Report
自身の視覚的ニーズを説明できない子どもに対する主観的文字サイズ評価法の開発
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22K02757
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
永井 伸幸 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 教授 (50369310)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 文字サイズ / 調整方法 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、実際の測定手順の検討を行った。「小さすぎる文字サイズ」から開始する手順で進めることは前年度に決定していたため、実際に文章を提示していく方法について検討した。その結果、いくつか検討点が見つかったが、特に、拡大率が高かった場合に、次ページへの移動がスムーズではなく、測定が中断してしまうことが大きな課題であった。種々検討した結果、測定者がページ移動を行う方が円滑に測定できると判断し、その手法について検討を進め、画面下に表示されるサムネールを測定者がタップすることでページ移動をすること、その際に、PDFファイルには上下反転した状態で文字を入力し、タブレットを上下反転させると正しく読むことができるようにすることで、測定者が対面している状態で、測定者側にサムネールが表示されるようにした。また、2ページ分の空ページの後に次の文章が表示されるようにするとタップするページを間違えずに操作できることも確認した。 その一方で、ピンチアウトの手法が適切ではない場合も想定し、画面上のボタン操作で拡大ができる、入手が容易なアプリを用いた測定方法についても検討した。その結果、該当するアプリ1種を用いて、測定が可能であると考えられた。このアプリでは外付けキーボードでの操作も可能であったため、画面外で操作する方法も1案として取り入れることとした。 これら3方法を比較検討することを今後の方針とし、課題として提示する文章について検討し、小学校中学年程度を対象としたなぞなぞの書籍を参考にした10題の短文と口頭回答による評価課題および単語、短文10題と絵による選択肢を提示する評価課題について評価用PDFファイルの作成を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度は実際に評価を行うところまで進む予定であったが、評価方法を具体化させる段階でいろいろと課題が出てきたため、そこまで進むことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の進捗が遅れたため、当初想定していた予備調査での主観評価・客観評価の比較は省き、確実に主観的評価を実施できることを優先して研究を進めることとする。具体的には、まず、予備調査で大学生を対象に3つの手法で測定を実施し、円滑に測定できるよう修正を行い、その後、知的障害児を対象とした選好文字サイズの測定方法の検証を行う。知的障害特別支援学校に在籍し、文字を読むことは可能であるが、 文字サイズの客観的評価は困難である児童生徒を対象とする。選好文字サイズを測定後、各児童生徒の選好文字サイズに合わせた教材等を作成する。それらを用いた場合の意欲や態度について観察し、教員へのインタビューを行うことで選好文字サイズに設定することの有効性について検討する。
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Causes of Carryover |
進捗が遅れたため、実験補助やデータ分析の人件費および研究成果公表のための経費の執行できなかったため、残額が生じた。今年度それらの活動を行う際に執行される見込みである。
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