2023 Fiscal Year Research-status Report
Effects of sleep-related behavior modification on learning efficiency in the classroom for students in special needs schools.
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22K02764
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
神村 栄一 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (80233948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 恒彦 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (60589084)
渡邉 流理也 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (40750120)
横堀 壮昭 新潟大学, 人文社会科学系, フェロー (10870214)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 特別支援学校 / 睡眠 / 生活習慣 / 学習効率 / 子ども |
Outline of Annual Research Achievements |
申請時の研究計画において、令和5年度末までの計画として以下のように定めた。①研究計画の再調整に続く新潟大学研究倫理審査申請、②関連研究機関への研究協力の依頼の準備と研究協力を促すための動画作成、③先行研究レビューの継続、④特別支援学校に通う児童生徒の学びに向かう姿勢の評価方法と睡眠と生活習慣の測定にかかわる方法の確立。 ①については令和4年度中にすますことができた。②についても、令和5年度中までに、新潟県内特別支援学校の活動や教育体制の状況をあらためて確認、学校管理職者へのヒヤリングなどを行い、研究計画の調整を行った。調査研究に協力を得る児童生徒本人およびその保護者、学校教職員への、睡眠にかかわる生活習慣改善の必要性をわかりやすく具体的に説明する動画とする必要がある。残念ながら、令和5年度中に完成に至らなかった。【現在までの進捗状況】に後述の通り、やや遅れている。スムースに十分な数の研究協力を得るため、関係する方々から意見をとりいれる必要がある。 ③について、令和5年度までに、相当量の資料を収集することができた。障害を持つ子を対象とした研究は限られるため、今後も継続していく。特に、研究を行う上での倫理的配慮の裏付けとなる資料の収集が急がれる。 ④について、データの収集については、児童生徒や保護者による観察と記録その報告のみに頼らないあり方、いわゆるアクチグラフ等測定器機の利用を行う研究とする必要がある。令和5年度中に、さまざまな資料を集め、かつ、特別支援学校教諭からの助言を受けながら、効果的に収集するあり方を検討した。他にも、保護者や学校で指導にあたる教員からの行動観察、を、Google Formなどへの入力を求め収集するシステムを検討してきた。これらの併用にともなう問題点を明らかにして、令和6年度においても引き続き、過度な負担なく実施できるあり方を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査対象となる特別支援学校での状況、とりわけ、COVID-19感染対策の影響を受けた指導体制、研究協力を得る上での倫理的配慮、およびそれに関する説明内容の見直し、などを見据えながらとなり、研究計画の細部の調整に当初の計画よりもさらに細かな確認が必要とったため、令和4年度で生じた遅れを解消しきれていない。 研究の背景となる先行研究の収集も、予想されたことではあるが、困難を覚えている。 また、特別支援学校に在籍する児童生徒の障害特性に応じたものとするための検討、判断の裏付けとなる資料の収集にも手間取っている。 さらには、研究代表者と研究分担者が所属する新潟大学教育学部において、令和6年度の後半、体調不良から長期にわたり離職となった教員があったため、授業や研究指導のバックアップに終われることとなり、予定どおりのエフォートを投入することが困難となっており、その状況はまだ解消されていない。 これらのことから、全体の研究計画の進捗が、わずかながら遅れが生じている、と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
遅れはあるものの、研究申請時(令和3年度中)の研究計画にそってすすめる予定である。 児童生徒と保護者の、研究協力依頼、研究参加への動機づけを換気するための動画、「よい睡眠をとるための生活の送り方:特別支援学校(学級)でまなぶみなさんとその保護者の方にむけて」(仮)のプロットは、令和6年5月現在までにほぼ完成した。すでに打ち合わせを行っている動画制作会社に依頼の上、特別支援学校の教員にも監修を受けながら、動画資料を令和6年9月末までに作成する。特別支援学校児童生徒向けであることを考慮し、視覚や聴覚、知的理解に難があるお子さん(一部の保護者)にも理解しやすいものとする。 完成した動画はYouTubeで視聴可能とし、そのアドレスや紹介フライヤーについて、研究主旨を理解いただいた上で、新潟県内の特別支援学校で配布いただくよう要請する。その後、Google Formなどで直接協力候補者から研究協力を得て、協力にむけた契約を交わすための手続きを確立し、協力を募る予定である。この際、実施において、保護者への説明を行う。 あわせて、睡眠と生活記録、および学校での学びの状況を数値化するための手続き確認のための予備的調査を実施し、フォードバックを得る。他に、継続して先行研究の整理を引き続きすすめる。
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Causes of Carryover |
当初の研究計画では、研究協力者を募るための動画作成について、令和5年度までに作成し業者へ支払う予定であったが、その作業が平成5年度中に実施できず遅れたため、予算を令和6年度に繰り越すことになった。制作に見込んでいる額は、50万円前後であるが、その制作後に予定されている出張あるいは、諸連絡などに伴う旅費および通信費の拠出も、あわせて令和6年度に繰り越すこととなった。
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