2022 Fiscal Year Research-status Report
インクルーシブ教育を推進するグローバル特別支援学校教師の研修開発と教員養成
Project/Area Number |
22K02781
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
細川 かおり 千葉大学, 教育学部, 教授 (50259199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
任 龍在 千葉大学, 教育学部, 准教授 (10614604)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 知的障害特別支援学校 / 国際交流 / ダイバーシティ包含 / 国際理解教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
インクルーシブ教育においては多様な子どもが同じ教室で共に学ぶ学びが求められる。教室におけるダイバーシティーとその包含への視座や方法は,インクルーシブとも共通する。なぜなら知的障害のある生徒は実態が多様であり,個々の多様性を含み込んだ協同的な授業づくりが求められているからであり,教師にはダイバーシティとその包含のための資質が求められる。 本研究では日本の知的障害特別支援学校において,韓国の知的障害特別支援学校との国際交流を行い,多様性を理解する国際理解教育の充実に向けて韓国の言語と文化に着目して交流を行った。日本のX特別支援学校・中学部において授業を実施し,オンラインにて韓国Y特別支援学校・中学部生徒と交流を行った。授業者には韓国語及び日本語をそれぞれ母国語とする者が行い,授業の準備段階から生徒,授業者,教師の評価を行った。その結果,知的障害の障害特性から生徒の発達段階の多様性への対応がより求められること,教材・題材として,例えば同じ曲で両国で歌われている曲などを選択することにより,知的障害生徒にとって文化や言語の認識が深まり,共に活動する協同的活動が展開されやすいことが考察された。相互の言語や文化の理解が促進され,それらを通して違いを知り,違いを認識しつつも協同して活動できる体験の展開の可能性が示唆が示された。違いを知り,同時に協同できる体験は,多様な生徒が共に学ぶダイバーシティ包含によるインクルーシブ教育の視座と共通する意識である。知的障害特別支援学校における国際交流に関する研究はまだ少なく実践的知見を示すことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
韓国の特別支援学校の訪問が計画されていたが,コロナウィルス感染症の世界的まん延により,入国禁止を含めて海外渡航が制限されたこと,また現地の学校等においても訪問の受け入れが困難な状況が続いたことで,研究の進捗が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
海外渡航の制限が緩和されたことを受け,訪問による交流,研修等による教師の意識変容等の研究を行う予定である。
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Causes of Carryover |
コロナウィルス感染症の世界的まん延が終息とならず,入国禁止を含めて海外渡航が制限されたこと,また現地の学校等においても訪問の受け入れが困難な状況が続いたことで,海外の特別支援学校等の訪問が困難であったため未使用額が生じた。
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Research Products
(1 results)