2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of the deep active learning type class design by the data drive type education of the engineering system mathematics
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22K02823
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Research Institution | Miyakonojo National College of Technology |
Principal Investigator |
友安 一夫 都城工業高等専門学校, 一般科目理科, 教授 (10332107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤池 祐次 呉工業高等専門学校, 自然科学系分野, 教授 (70311074)
新井 達也 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 教授 (70331303)
上原 成功 香川高等専門学校, 一般教育科(詫間キャンパス), 教授 (80321496)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | データ駆動型教育 / ディープ・アクティブラーニング / アダプティブ・ラーニング / 高専数学 / 工学系数学 / デジタルコンテンツ / CBT / 自動採点システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,データ駆動型教育により,アクティブラーニングをディープ・アクティブラーニング に深化させ,加えて,学習者に適した内容や方法で学習を促すアダプティブ・ラーニングにも配慮した「個別最適化され創造性を育む学び」を汎用的に実践できるデータ駆動型の授業設計の開発を目指している. 昨年度は,まず,YouTube で管理している授業解説動画の再生リストと Beamer による授業資料を1科目分加え,デジタルコンテンツの拡充を行った.さらに,本研究の研究分担者の一人である香川高専の上原成功氏と高専数学教育における論理教育に関して,データ駆動系の教育実践ができないか,研究打ち合わせを進め,考究を深めている.上原氏は,マークシート試験を利用したデータ駆動型の教育をここ十数年来教育実践しており,データ駆動型の教育に関しては先進的な教育実践及び教育研究を推進している.本研究では,上原氏の協力により高専数学における論理教育を題材として,データ駆動型の授業設計案の提示をまずは目指している. また,高専数学教育に携わる数学教員6名前後の有志により,月1回の輪番で自身の教育実践を紹介し,情報交換する研究グループ「高専数学授業研究」において活動している.この研究グループでは数学教育に関して,教育実践の紹介や情報交換を行っており,情報収集及び意見交換が行える場として活用し,研究の推進を図った.特に,2022年度は第16回「高専数学授業研究」の談話会において,「AL型の授業を目指して」というタイトルで教育実践の報告をし,情報収集及び意見交換を行い,アクティブラーニングをディープ・アクティブラーニング に深化させる手法の考究を深められた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究では,データ駆動型教育により,アクティブラーニングをディープ・アクティブラーニング に深化させ,加えて,学習者に適した内容や方法で学習を促すアダプティブ・ラーニングにも配慮した「個別最適化され創造性を育む学び」を汎用的に実践できるデータ駆動型の授業設計の開発を目指している. 2020~2021年度迄にオンデマンド型遠隔授業のための授業解説動画とBeamer による授業資料を4科目分作成していた.さらに,2022年度に授業解説動画とBeamer による授業資料を,1科目分作成し,計5科目の授業解説動画とBeamer による授業資料を拡充することができた.ここまでの準備により,アダプティブラーニングを汎用的に展開するためのデジタルコンテンツの素材はある程度準備できたと考えられる. その一方,2022年度は香川高専の上原成功氏と高専数学教育における論理教育に関して,データ駆動型の教育を実践することにより,データ駆動型の授業計画案の雛型作成を目指し共同研究を推し進めているが,雛形案の提示までには至っていない. さらに,高専数学教育に携わる数学教員6名前後の有志により,月1回の輪番で自身の教育実践を紹介し,情報交換する研究グループ「高専数学授業研究」において活動している.この研究グループでは数学教育に関する教育実践の紹介や情報交換を行い,研究の方向性を多角的に検証する場として活用している.2022年度の実績としては,第16回「高専数学授業研究」の談話会において,「AL型の授業を目指して」というタイトルで教育実践の報告をし,意見交換及び情報収集を行った.ただ,ここで報告した教育実践に関しては,本研究課題に関連した研究成果までには昇華させられていない.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では,データ駆動型教育により,アクティブラーニングをディープ・アクティブラーニング に深化させ,加えて,学習者に適した内容や方法で学習を促すアダプティブ・ラーニングにも配慮した「個別最適化され創造性を育む学び」を汎用的に実践できるデータ駆動型の授業設計の開発を目指している. 昨年度までの準備状況としては,5科目分の通年に渡る授業解説動画とBeamer による授業資料を準備することができた.ここまでの準備により,アダプティブラーニングを汎用的に展開するためのデジタルコンテンツの素材はある程度準備できたものと考えられる.今年度以降は,アクティブラーニングをディープ・アクティブラーニング に深化させる授業の仕掛けを科目を絞り授業計画案を作成し,授業実践を行いながらデータの蓄積を目指す計画である. また,サイエンス社から応用数学の教科書の第2版の執筆を依頼されている.この教科書の執筆においてアダプティブ・ラーニングに配慮した「個別最適化され創造性を育む学び」を実現するためのコンテンツの選定を考究し,教科書執筆という側面からも研究を推進する. さらに,高専において数学教育に携わる高専教員6名前後の有志により,月1回の輪番で自身の教育実践を紹介し,情報交換する研究グループ「高専数学授業研究」において活動している.この研究グループでは数学教育に関して,教育実践の紹介や情報交換を行っており,情報収集及び意見交換が行える場として活用している.本年度の談話会の計画では,6月の第24回談話会において教育実践について報告する予定となっている.ここで報告する教育実践をさらに深化させることで本研究課題の研究を推進する計画である.
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Causes of Carryover |
2020年度~2021年度まで新型コロナウィルス感染症の蔓延のため,研究集会の中止,研究打ち合わせの制限等により2017年度~2021年度が研究期間であった「Tex 環境による工学系数学のグループワーク型授業に対応した次世代教材の開発」の研究(課題番号:17K04907)の進捗が遅れ,2022年度まで上記研究課題の研究を延長した.このため,2022 年度は上記研究課題と本研究課題の研究期間が重なり,上記研究課題の研究を優先せざるを得ない状況となり,本研究の推進に困難が生じた.また,2021年度に引き続き2022年度も研究集会はオンラインでの開催が多く,研究打ち合わせも計画通り実施することが難しい状況であった.これらの事情から研究費を次年度へ繰り越しせざるを得ない状況となった. 今年度は,新型コロナウィルス感染症対策が緩和されたことから,研究集会や研究打ち合わせでの往来の制限が事実上撤廃され,研究集会への参加や研究打ち合わせも計画的に実施できるため,旅費に関しては計画通りに執行できる予定である.また,データ駆動型の教育を実践するため,マークシート型試験かあるいはAI による自動採点システムを導入し,そのソフト等の購入経費及びデジタルコンテンツ編集のための機材一式を購入するための経費に充てる計画である.
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