2023 Fiscal Year Research-status Report
主体的学びを促進するための学習評価の可視化と共有に関する研究
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22K02832
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
近藤 伸彦 東京都立大学, 大学教育センター, 准教授 (10534612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畠中 利治 福知山公立大学, 情報学部, 教授 (10252884)
松田 岳士 東京都立大学, 大学教育センター, 教授 (90406835)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 主体的学び / 学習評価 / 可視化・フィードバック / 学習共同体 / ラーニングアナリティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、大学生の主体的学びの促進を「学習評価」の観点から捉え、評価の可視化と共有を軸とした学習環境の構築について検討しており、「学習者自身が学習評価について深く考え、これをもとに主体的に学びを設計し遂行できるようになるためには、どのような学習環境が有効か」という問いをその核心としている。 2つの課題として、(1)主体的学びを促すために可視化・共有すべき学習評価についての検討、および(2)評価に基づく学生自身による学習分析を促進する学習共同体についての検討を設定しており、2023年度は、2022年度に行った(1)(2)の検討に基づく授業実践研究の結果をふまえ、研究代表者の担当する他の授業においても同様のシステムを構築して授業実践を行った。システムのインターフェースやコンセプトは同一であるが、科目によって学習内容や学習者の特性が異なるため、それらとの関連も含めて授業実践結果の分析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画における方向性に基づき、教育実践を含めた研究を推進できている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、2023年度よりもさらに対象科目を増やして授業実践を行い、より多角的な分析のためのデータを取得するとともに、これらのデータと2022~2023年度に実施した教育実践のデータをあわせて総合的に分析する。評価の可視化と共有を軸とした学習環境の構築という本研究の目的に照らして、「学習者自身が学習評価について深く考え、これをもとに主体的に学びを設計し遂行できるようになるための学習環境」を構築するためのデザイン原則をまとめることを計画している。さらに、複数の科目で実践が可能であることを鑑み、そのような学習環境が単一の授業にとどまらず、カリキュラムの一部として、科目横断的な学習環境を構築することを想定し、これをめざした次のステップの研究につなげるための試行的な学習活動の設計及び実施と、その知見の整理を試みる予定である。
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Causes of Carryover |
2023年度は、当初計画に比べて学会出張の必要性が少なく、出張のための旅費・参加費をおさえることができた。2024年度には、主に研究成果報告のための諸経費に充当することができればと考えている。
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